元おニャン子・新田恵利が35周年記念ライブを延期…中止にしなかった理由とは?

北村 泰介 北村 泰介
今年1月の取材時に35周年記念ライブへの思いを語った新田恵利。来春に仕切り直しとなる=横浜市内
今年1月の取材時に35周年記念ライブへの思いを語った新田恵利。来春に仕切り直しとなる=横浜市内

 新型コロナウイルスの感染拡大によるイベント中止が続く中、元「おニャン子クラブ」の新田恵利が14日に更新した自身のツイッターと公式サイトで、今月20日に東京・渋谷のライブハウス「エッグマン」で開催予定だったデビュー35周年記念ライブの延期を発表した。「1年後の同時期」の開催を目指すという。新田は当サイトの取材に対し、決断に至る思いや「中止」ではなく「延期」とした理由について明かした。

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 新田は「残念ながら延期にさせて頂きます。 皆んなが心から楽しめる状況ではない今、悲しいけど前向きな決断です」とツイート。延期時期について、新田は公式サイトで「この時期を逃すと、秋は介護の講演で忙しいのです。とてもやりがいのあるお仕事です。ご理解下さいませませ」とつづった。現在91歳になる母の介護を2014年から続け、その経験を元にした講演活動を続けている。今秋はその予定が入っているため年内の開催は見送った。

 新田は「なので来年の同じ時期を考えてます。一年後…とても長いと思えるかもしれませんが、その分もっともっと充実したレベルアップ?したライブにするつもりです」と21年春の開催を掲げ、「なんと!新曲も発表できたらなーと考えております」と予告。「皆さんも指折り数えながら心待ちにしてて下さい。そして1年後、元気に会いましょう。だって『新田恵利ソロデビュ-35th』ですもの!」と呼びかけた。

 1985年4月にフジテレビ系で放送が始まった「夕やけニャンニャン」で、おニャン子クラブの「会員番号4番」としてデビュー。そこからカウントした35周年が今回の記念ライブだった。まだ新型コロナウイルスの感染拡大が深刻な状況になると想定する声が少なかった今年1月の時点で、新田は当サイトの取材に対し、ライブへの思いを語っていた。

 「25周年くらいの時から、ファンの方に会うと『ライブやらないの?』と言われて、『30周年にね』と答えていたんですけど、5年が過ぎて『30周年だよ』と言われて、『じゃあ35周年に』って、のらりくらりしていたんです。いい加減、ファンの方に申し訳ない、心苦しいなと思って、ここらで一回恩返しじゃないですけど、ライブの料金もなるべく低く設定して、たくさんの方に来ていただけるようにと。そういう意味でいいタイミングなのかもしれませんね。私の中で感謝のライブですね」

 それから2か月。世の中で多くのライブやイベントが中止され始める中、延期を決めるまで、どのような心境で過ごしていたのか。新田は「毎日、必ずニュースを見てました。頭ではとても難しい状況だと理解しながらも、心ではどうか奇跡が起きますように!と願っていました」と当サイトに明かした。

 その結果、中止ではなく、延期とした思いとは? 新田は「(ソロ公演は)18年ぶりということもありますし、自分の脳動脈瘤という病気だったり、母の介護だったり、色んな事が起きた、ここ数年。そんな中、ファンの方の優しい言葉や励ましにどれだけ救われたか。『感謝』を伝えるライブです。なので、ちゃんと感謝を伝えるまでは延期です」と心情を吐露した。

 17日には52歳の誕生日を迎える。介護の講演では、親の介護が現実となる同世代の参加者が増えていると感じる中、質疑応答で「おニャン子の時の思い出話を聞かせてください」という質問もあるという。「誰と仲良かったですか?とか…。それはそれでお答えしますけど(笑)」。芸能以外の仕事でも「おニャン子」は当時を知る人たちの心に生きていると実感する。今年は断念するが、ファンに向けて開催を実現したいという思いは強い。

 オリコン初登場1位を獲得したソロデビュー曲「冬のオペラグラス」をリリースした「86年からの35周年」となる来年の仕切り直しを誓った。

◆新田恵利(にった・えり)1968年3月17日生まれ、埼玉県出身。85年4月、おニャン子クラブの会員番号4番としてデビュー。現在、ラジオ日本「加藤裕介の横浜ポップJ」で火曜日パートナーとして出演中。講演や出演情報は新田恵利オフィシャルサイトで。

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