プロ野球審判員からIT企業へ転職 未知の世界へ飛び込み情報発信を続ける日々

あの人~ネクストステージ

佐藤 利幸 佐藤 利幸

審判時代の2018年夏、ナイターゲームまでの空き時間に母校野球部の大阪大会予選の試合をあるサービスを使いスマホで福岡から観戦していた。野球部OBでつくるLINEグループを使い、現地で観戦している人、自宅で家事をしている人、そして福岡にいる坂井さんがリアルタイムで大阪で行われている母校の試合を観戦し一喜一憂している。そのサービスこそが後に入社し自身が運営することとなるスポーツブルというアプリであった。残念ながらその試合は負けてしまったようだが「素晴らしいサービスだな」と当時は感心するのみであった。

楽しそうな仕事は見つかっても、世の中のためになる仕事、自分の経験が世のためになる仕事、何より自分自身が心の底からワクワクする仕事と出会えてなかった。そうだ…あのサービス、あの会社…スポーツブル。坂井さんのなかで、何かがつながった。そう思ったとき、社員を募集しているわけではなかったが、すぐに運動通信社に履歴書を送った。手書きだった。

面接官からは「いまどき手書きとは…」と感動された。実は坂井さんはそれまでパソコンを触ったことがなく、手書きでしか送る手段がなかっただけだそうだ。履歴書は空白が全くないほどの文字で埋め尽くされており、熱量の高さが十分に伝わった。

晴れて2019年4月に入社。同社の「日本を世界が憧れるスポーツ大国にする」というビジョンが「好き」という坂井さん。「いつか野球界に恩返しがしたい」と笑顔で話した。いまではパソコンを巧みに操りながら、スポーツニュースやコラムを発信している。

■SPORTS BULL https://sportsbull.jp/

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