中国人ばかりの国際大会でまさかの優勝!日本のマジシャン片山幸宏さんが大金星

黒川 裕生 黒川 裕生

兵庫県出身のマジシャン片山幸宏さんが今月、中国・上海で開かれたマジックの国際大会で初優勝した。次世代の才能を発掘する部門で、中国雑技団に所属するマジシャンを含む24組の中でつかんだ大きな栄光。片山さんは「これを励みに、今後もまた海外の大会などで実績を残せるよう頑張りたい」と喜んでいる。

中国最大のマジックの祭典とされる「11th Shanghai International Magic Festival And Competition 2019」。今回は10月中旬から1カ月間にわたって開催された「中国上海国際芸術祭」の一環で、大会関係者に招かれた片山さんは日本の若手代表として「New Talents Stage Magic Competition」部門に出場した。

片山さんによると、同部門に出場した24組のうち片山さんを含む3組以外は全て中国人で、中には舞台装置をフルに活用して中国史を再現するという大掛かりなパフォーマンスもあったという。そんな中、片山さんはいつものようにカードとワイングラスを使ったシンプルな仕掛けでアッと驚かせる得意のマジックを披露。空っぽのグラスからトランプを出現させたり、中で色を変えたりする卓抜したパフォーマンスで喝采を浴び、アウェイな状況ながら実力で1を勝ち取るという快挙を成し遂げた。

「演出では負けていたかもしれないけど、マジックの“不思議さ”では絶対に負けていないと信じていました」。審査員からは「技術が素晴らしいのはもちろんだが、衣装や立ち姿も美しかった」などと激賞されたという。

片山さんは1991年、兵庫県北部の香美町出身。小学生のとき、担任教諭が見せてくれた手品に感銘を受け、独学でマジックを始めた。進学した鳥取大学では奇術部に所属。ここ数年、ステージマジックの世界で頭角を現しており、2018年には「マジック界のオリンピック」とも称される世界大会「FISM」で3位になった。

現在は滋賀県草津市在住で、京都市内の設計会社で働きながら、週末などに関西の仲間と練習会を開いたり、イベントやテレビに出演したりと、活動の幅を広げている。2020年1月には、米国ラスベガスである大会にゲストとして招かれているといい、今後ますますの活躍が期待される。

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