もう「広告が読まれない」なんて言わせない!カリスマコピーライターが徹底解説

黒川 裕生 黒川 裕生

モノやサービスを売るコピーライターとして、これまで1000件以上の広告に携わってきたという大橋一慶さんの著書「ポチらせる文章術」(ぱる出版)が、「ノウハウがわかりやすく、実践的だ」と好評で、発売5日目で早くも重版された。「商品が売れない理由は(広告が)読まれていないから」という強烈な一発から始まる大橋さんのコピー術の極意とは。(自分が書いた記事を)ポチってもらうためのヒントを求めて、大橋さんにインタビューを申し込んだ。

大橋さんは1979年、兵庫県西宮市出身。大学卒業後、2002年にネット広告を手掛けるベンチャー企業に就職し、多くのウェブプロモーションを成功させてきた。07年に独立して以降は、セールスコピーライターとして、学習塾やリフォーム、不動産、保険など、広告の反応が鈍いとされる業界でも数々の目覚ましい結果を出しているという。現在は株式会社「みんなのコピー」の代表を務める。

全7章で構成された本書の冒頭で、大橋さんはこんなことを書いている。

曰く―

「コピーライティングは書くことや表現することではない。考えることなんだ」

「読み手が、『うわぁ、コレめっちゃ気になる!』と反応する提案を考えることなんだよ。『読まれる提案』とでもいうか、重要性で言えば考える8割、表現2割って感じだよ」

基本的に本書がテーマにしているのは商品の「セールス」だが、ネットなどの「記事」についても同じことが言えるのだろうか。例えば「見出し」の出来次第で読まれる率が違ってくるとか…。

「はい、記事が読まれるかどうかは見出しでほぼ決まると思いますよ。例えばネット広告では、キャッチコピーひとつでクリック率が10倍以上変わるなんてのは当たり前のこと。書く前に、まずは『どんな人』に『何を伝えるのか』をとことん考えましょう」

確かに、個人的に「我ながらよく書けた」と手応えを感じている記事が、腰が抜けるほど読まれないことは、実はしばしばある。「誰に読んでもらいたいか」というターゲット設定が甘く、見出しのセンスも相当よろしくなかったということか…。つらい。

本書によると、広告が失敗するほとんどの理由は「読まれていないこと」。つまり「読まれた時点で、広告としてはすでに8割成功している」。そして、読まれるために大切なのは「ターゲットを振り向かせる提案(広告用語で『訴求』)をすること」なのだそう。文章の表現をこねくり回すよりも、訴求について徹底的に考えるべし、というのが大橋さんの教えだ。

大橋さんは本書で、「欲しい人へ欲しいものを売る」ために必要な考え方や、「売りにくい商品でもバカ売れさせる」という提案づくりのコツ、「読まなきゃ」と思わせるキャッチコピーを生み出すテクニックなどを、惜しげもなく披露。本文は、いきなり会社のネット販売を担当することになった「いろはちゃん」と大橋さんとの会話形式でテンポよく進み、肩肘張らず読めるように工夫されている。

「この仕事の醍醐味を感じるのは、事業に行き詰まっているお客さまが自分のコピーで蘇ったとき。大阪のとある個人塾が、『定期テスト対策講座を500円で実施』『〇点アップを約束』などのアイデアを盛り込んだチラシによって生徒が増え、経営を立て直すことができたという経験は本当に嬉しかったですね」と語る大橋さん。「広告の効果が出ずに悩んでいる人や、これからコピーを学びたい人にぜひ読んでほしいです。考え方を変え、売れる提案を見つけることができれば、0が1になります。まずは、1にするところから始めましょう」

■「ポチらせる文章術」は税抜き1400円 http://pal-pub.jp/?p=5334 

■「みんなのコピー」 https://copymarketing.net/

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース