沢尻容疑者がМDМAの隠し場所を自分から言い出したことにも注目した。小川氏は「家宅捜索された人が示す行動には一般的に2つのパターンがあります。一つは、他にメインのものがあってそれを発見されたくないケース。もう一つは厳重に隠していなかったので、見つかるだろうと観念したから。沢尻容疑者は警察が自宅に来るとは夢にも思っていなかったのではないか。内偵されていることも気づいていなかった。『有名人が逮捕されるたびに注意していた』と言っているようだが、そう口にしてはいても、自分はないと…本心ではそう思っていなかったと考えられる」と、後者の可能性を指摘した。
これまで薬物事犯での家宅捜索を経験してきた同氏は「レースのカーテンに透明のパケ(薬物を入れる小さなビニールの小袋)をテープで貼っていたケースがあった。トイレのタンクなど、よくある場所は必ず警察はチェックしますが…」と、このレースの例のように盲点を突いた隠し場所を考える者がいたことを明かす。
そうしたケースに比べ、沢尻容疑者の場合は自室のアクセサリーケースの中だった。小川氏は「警戒の度合いが少なく、身近なところに置いていることから、常習化していたことが考えられるが、本人の供述だけでは使用の立件は難しく、今後入手経路の究明につきると思われます」と付け加えた。