気になったのは、地下駐車場の出入口でもある最深部に掲示された警告文。日本語、中国語、韓国語で「通行人の妨げになるような三脚等を設置しての撮影はお控えください。 東京タワーパーキングセンター」と表示されている。さっそく同社に問い合わせた。
応対したスタッフは注意書きが貼られた時期について「2~3か月前、この夏からです」と明かし、「本来は駐車場を利用するお客様が利用する階段なのですが、外国の方の中には三脚を使って撮影する人もいて、通行の妨げになったからです」と説明。「撮影を禁止することまではできませんが、そこは配慮していただきたいです」と思いを語った。
現状、大きなトラブルは聞こえてこない。むしろ不思議なのは、撮影場所として管理者がいるわけではない中、観光客が自主的に順番待ちをするという〝ルール〟が自然発生的に生まれたことだ。「撮影は1組何分まで」といった制限時間があるわけもなく、互いが納得するまでフォトセッションしている間、ただ、じっと待つという暗黙のルール。東京タワーの変わったアングルの絶景よりも、並ぶ人たちの光景が1つの〝発見〟だった。