―大阪や播州に比べ「東京弁っぽい」という印象もありますが。
「そうですね。どこの地域でもなんですが、若年層では東京言葉化も進んでいて、例えば『あつう(暑う)なった』が『あつく(暑く)なった』など、文字上は東京言葉と変わらず、アクセントだけ違う―という例が増えています」
方言は「自分がスタンダード」
―指導の先生の下、10時間も練習されたのに…方言って本当に難しいですね。
「神戸の場合、指導された方がどの地域のご出身かで違いますし、そもそも方言は話す人それぞれが『自分の言葉が標準』と思い込んでいます。ですから、そこからずれると『おかしい』と感じてしまうんですよね。後は、バカリズムさんも優香さんも神戸出身ではないと皆さんご存知なので、その先入観で見てしまうのかもしれません」
とのことでした。ただ、都染教授によると、昔の神戸っ子は、自分たちの言語を「方言」と捉えていない節もあり「大阪や京都のように方言をアピールするお土産もなく、商品価値は低いと思われていたのが、最近では少しずつ認知され、こうした神戸の『上品』なイメージとリンクしたCMも作られるようになったのは、画期的」とか。先の神戸っ子も「人生初でも神戸弁を知って、挑戦してくれたことがうれしい」と目を細めています。
地方でも、どんどん方言が廃れている時代。せっかくなので、チョコを片手に神戸に来て、関西弁との「違い」を現地で味わってみませんか?