さて、打てる布石を全て打って迎えた公開日。元町映画館には初日から1日も欠かさず松本監督や主要キャストらが足を運び、舞台挨拶やトークショー、サイン会などで観客への感謝を伝えた。その熱意に多くの人が突き動かされたのか、劇場はまさかの満席続き。熱狂が冷めることのないまま、とうとう1週間を駆け抜けてしまったのだ。
最終日はその集大成として、キャストやスタッフも参加しての「監禁絶叫上映」を実施。劇場のシャッターが閉まり、本当に“監禁”された観客たちはなぜか大喜びで、映画が始まると「契約書はちゃんと読もうよ!」「みぽりん頑張って!」「よく見て!後ろに誰かいるよ!」などの声援がひっきりなしに飛び交っていた。
上映終了後は、関係者が1人ずつ挨拶。「まさか劇場公開されるとは思っておらず、夢のような1週間だった」「素晴らしい景色を見せてもらった」「元町映画館や神戸の人たちの応援が温かかった」などと時に涙ぐみながら感謝の言葉を述べる姿に、大きな拍手が送られた。
カメ止めのヒットに背中を押され、初めてオリジナルの長編映画を制作した松本監督は「見るたびに『もっとこうすればよかった』と反省点ばかり目についたが、絶叫上映の盛り上がりを見て、作ってよかったと心から思えた。ワケのわからない自主制作映画を推してくれた元町映画館、拙い作品を全力で盛り上げてくださったファンの皆さんに改めて感謝したい」と万感の思いをにじませ、「東京じゃなくてもこれだけできるということを証明できた。これからも、ここ神戸でB級映画を作り続けます」と力強く宣言した。
最後に、11月1日から地元神戸のシネコン「OSシネマズ神戸ハーバーランド」で上映されることがサプライズ発表され、盛り上がりは最高潮に。これを受け、過去に「みぽりん」を全力プッシュするとTwitterで宣言していたOSシネマズの公式アカウントは「この気持ちは今も全く変わらないし、むしろめっちゃ熱量増してます!!」と改めて投稿。キャストやスタッフ、ファンの心を震わせた。
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