里親探しにつなぐ「預かりボランティア」…保護犬に「ヒトの優しさ」伝え続ける70代女性

岡部 充代 岡部 充代

 預かりボランティアとして岩井さんが心掛けているのは、「好きだよ」「かわいいね」「お利口だね」と声を掛けながら、抱き締めたりなでたりすること。「飼っていた犬にも、ずっとそうしていました。性格はそれぞれ違いますが、怖がりな子も、続けていると甘えてくれるようになりますよ」(岩井さん)

 オスワリ、オテ、マテ、呼び戻しなど、家庭犬として必要なこと、新しい飼い主さんが喜んでくれそうなことも、できれば教えたい。それが、新しい家族との出会いにつながるから。

「送り出すときにはいつも、『幸せになってね』と声を掛けます。前の日はさみしくて涙が出るんですけどね(苦笑)。同世代の方にはぜひ、預かりボランティアをすすめたいです。話し相手になってくれますし、『何かしてあげたい』と思うことで、生活にハリも生まれます。私も、散歩に行けるうちは続けたいと思っています」(岩井さん)

 今は、ゆきみちゃんとおはなちゃんという2匹の保護犬を預かっている岩井さん。愛情たっぷりに育てられていますから、「幸せになってね」の言葉を掛けてもらう日も、そう遠くないでしょう。

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