年金対策でオススメは「iDeCo」 節税にメリットと注目

須田慎一郎のマネー論

須田 慎一郎 須田 慎一郎

 果たして「勝者」は、与党と野党のいったいどちらなのか、はっきりとした判断がつきにくい選挙結果となったと言える。それというのも与党自民党は、最終的に9議席も減らしたものの、与党サイドは余裕で参院過半数を維持することに成功したからだ。

 なぜ、こうした何とも微妙な選挙結果になったのかというと、争点があいまいなまま選挙戦に突入してしまったため、有権者の側に戸惑いがあったからではないだろうか。

 野党サイドとしては、「消費税増税問題」や「年金2000万円不足問題」を前面に押し立てることで、今回の参院選で勝利を収めることを目論んでいたはずだ。にもかかわらず、それでは多くの有権者の共感を得ることはできなかったと言えよう。

 しかし、だからと言って、有権者が年金問題にまったく関心がないわけではないだろう。多くの国民は、年金だけで一定程度の余裕のある老後を送ることは不可能、ということにもう既に気がついている。だからと言って、年金支給額を増額しろと国に言っても、今の財政状況から考えてそれが無理であることも、とっくのとうに理解している。

 だとすれば、自助努力しかないことはもはや自明の理だ。老後の不安解消には、今のところコツコツと蓄えていくしか道はないのだ。

 そうした点で国は、老後資金を蓄える上で、充分とは言えないまでもバックアップ体制を敷いている。その中でも筆者のオススメは、やはり何と言っても「iDeCo(イデコ、個人型確定搬出年金)」だ。このイデコの仕組みは、加入者が毎月一定の金額を積み立て、定期預金、保険、投資信託などで運用し、60歳以降に年金または一時金で受け取るというもの。そしてこのイデコの最大のメリットは、積立金の金額が「所得控除」の対象となるため、所得税、住民税が安くなる点だ。

 この節税のメリットを得るためだけでも、イデコは絶対に利用すべきだろう。

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