一方、東京の場合それがすべて逆。諸説ある中で、江戸時代の文化に由来するという説が有力だ。当時の江戸は武士が中心の社会。左の腰に刀を差していた彼らは、すぐに抜けるように右側をあけて歩く習慣があったとか。これが現在にまで続いている-という見方が有力だ。
日本全国で見てみると、東京同様に右側をあけるタイプがスタンダード。左側をあける“大阪仕様”は少数派だが、世界に目を向けると英国・ロンドン、仏・パリなど、急ぐ人のために左側をあける地域もある。
とはいえ、冒頭にもあるように現在は「立ち止まる」のが正しいエスカレーターの乗り方。急いでいるからといって走ったりしたら、すれ違いざまにぶつかって大きな事故につながる恐れもあります。長々と“右を開けるか?左を開けるか?”と語ったものの…結局は右でも左でも、どちらでもOK。心にゆとりを持って「手すりを持って立ち止まる」を実践してみませんか?