実は謎が多い…上野の西郷さんと愛犬の銅像

“上野の西郷さん”足元にいるのが愛犬「ツン」
“上野の西郷さん”足元にいるのが愛犬「ツン」

 多くの都民に親しまれている“上野の西郷さん”。その銅像の足元にいるのが愛犬「ツン」である。明治維新3傑の1人として有名な西郷隆盛の銅像は、明治・大正を代表する彫刻家・高村光雲の制作。ここまでは割と有名な話だが、その西郷さんの足元に寄り添っている愛犬「ツン」の作者は、高村光雲でなく、彫刻家・後藤貞行であることはあまり知られていない。

 上野管理事務所の山室昇氏は「はっきりしたことは定かではないが、確かに伝わる文献からは『ツン』の作者は高村光雲でなく、後藤貞行となっています。しかし、その理由については定かではない」という。

 陸軍省軍馬局に勤務していた後藤貞行。馬好きだった彼は、馬の絵を描き始め、彫刻を極めた。その後、高村光雲とタッグを組み、あの有名な楠木正成の木造を皇居前に作成。その際、楠木正成を高村光雲、馬は後藤貞行が担当したという。これと同じ手法で西郷隆盛を高村光雲、犬のツンを後藤貞行が造ることになった-との説が有力視されている。

 ちなみに本物の「ツン」はメスだったというが、この像はオスになっている。謎の多い銅像である。

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