この男性に限らず、部屋が荒れ果てているケースは少なくありません。一見、それなりに整っているように見えても、一人暮らしになったのに、何十年も前に大家族だった頃のままの量の食器が残っていたり、お客様用布団が押し入れに詰め込まれていたり。何十年も前の商品が封を切らないまま出てくることもよくあるといいます。
「男性はよく、『子どもや人様には迷惑をかけへん』と、全て自分一人で抱え込んでしまいがちです。気持ちはとても分かりますが、『自分の亡き後』を考えれば、せめて、何がどこにあるか、大切なものは何かを伝えておくことがすごく大切。子どもでも、親族でも、地域の人でも行政でもいい。誰かに頼ってほしいと思います」と金城さん。
「男女に限らずに言えますが、社会人として、親として駆け抜けた人生の晩年の格好良さや生き様は、身の回りの整え方に現れる、と感じています」と話します。
確かに、死後に「あの人がまさか、こんなことに」と思われるのは切ないもの。往年のヒットソングではないけれど「俺より先に死ぬな」なんて言ってないで、元気なうちから奥さんに任せきりにせず、一緒に一通りの家事をできるようにしておくことが大切かもしれません。その方がきっと、奥さんも喜ばれるでしょうし、ね!