日本とサウジがeスポーツで激突!女性の解禁イヤーに新展開

北村 泰介 北村 泰介
サインした調印書を掲げるファイサル殿下(左)と岡村秀樹会長=都内
サインした調印書を掲げるファイサル殿下(左)と岡村秀樹会長=都内

 2018年になって初めて女性がサッカー観戦や自動車免許を取得できるようになったサウジアラビア。イスラム文化圏における歴史の転換期を象徴する出来事が起きた年に、eスポーツという新たな文化を定着させる企画が同国と日本の間で実現した。両国によるeスポーツ親善試合が19年1月にホーム・アンド・アウェー方式で開催される。日本VSサウジアラビアという、サッカーW杯アジア予選でおなじみの好カードがゲームの世界でも盛り上がりそうだ。

筋金入りの“ゲーム王子”

 その背景には、サウジアラビアの経済改革構想「ビジョン2030」がある。30年に向けて、同国は石油依存体質から脱却し、民間部門の育成を推進するための意識改革を進めるという狙いだが、その機運の中、17年に日本と交わした「日・サウジ・ビジョン2030」で文化、スポーツ分野の一つであるゲーム対戦競技「eスポーツ」でも協力を進めることが決まった。

 会見にはサウジアラビアeスポーツ連盟会長を務めるファイサル・ビン・バンダル・アール・サウード殿下が出席。1月に開催された日本最大の格闘ゲームの祭典「EVO Japan 2018」にもお忍びで訪れたほどの筋金入りの“ゲーム王子”だ。ファイサル殿下は日本eスポーツ連合の岡村秀樹会長と調印式を行い、「eスポーツ文化を向上させる第一歩にしたい。将来的に五輪へのいいステップになると思う」と意欲を示した。

 中東諸国のゲーマー人口は数千万人といわれ、アラブ首長国連邦の首都ドバイなどでオイルマネーによる資金力を生かした大会が盛大に行われている。

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