参院選でも争点・老後資金2000万円問題 焦る前にまず試算! あなたが必要な金額は

森川 みかん 森川 みかん

老後への不安を解消する暮らし方とは?

実際に試算してみて「現状では老後の生活が厳しそう」と感じたら、次のような方法で老後の不安を一つ一つ解消していきましょう。

(1)不足する老後資金の準備をコツコツ準備

まとまった老後資金を用意するためには、基本的に毎月の収入額から積立などでコツコツと貯めていくしかありません。コツコツ貯める方法の王道は「財形貯蓄」や「自動積立定期預金」。ある程度貯まってきたら金利の高いネット銀行の定期預金に預け替えるのもいいでしょう。余裕資金があり、ある程度の変動リスクに対応できるなら、税制面での優遇が大きい個人型確定拠出年金「iDeCo」や「つみたてNISA」を活用するのもおすすめです。

(2)住宅ローンは早期返済を!

住宅ローンの返済が定年後に持ち越されてしまうと、年金や退職金の中からローンを払わなければならず、家計に大きな影響が出ます。返済が退職後以降にずれ込みそうな場合は、なるべく繰り上げ返済を。繰り上げ返済は借入時から早く行うほうが利息の軽減効果が高くなります。場合によっては、貯蓄よりローン返済を優先した方がいいことも。

(3)老後の暮らしに向けて家計をスリム化

老後は収入が限られてしまうので、月々の収入内でやりくりする金銭感覚が大切になってきます。少しでもやりくりがしやすくなるよう、老後が近づいてきたら家計のスリム化を。

特に家計を圧迫しがちなのは毎月・毎年支払っている「固定費」です。使っていないのに年会費だけ払っているクレジットカード、めったに見ない動画サービス、惰性で購入している健康食品などはないでしょうか。スマホはキャリアから格安SIMに乗り換えるだけで費用を大幅に抑えられます。万が一に備えて加入している生命保険についても、子どもが独立したタイミングで死亡保障の減額や、必要のない特約の解約を検討してみましょう。

(4)老後の働き方を考えておく

老後にも働くことができれば、資金面で心強いのはいうまでもありません。実際に働くかどうはともかく、いざとなったら働けるという目処があるだけでも安心感につながります。勤めている会社の再雇用をはじめ、経験や得意分野を生かして働けないか、早い段階から模索しておくといいでしょう。

やるべきことをやったらあとは「気にしない」

老後に関しては予測できないことも多々あります。大きな病気をしたら?国の制度が変わったら?と様々な事態を想定しすぎると、いくらお金を用意しても不安から逃れることはできません。

上記で紹介したようなことをできる範囲でやっておけば、あとは「なるようになる!」と、割り切って暮らすことも大切。悩みごとを気軽に相談できる家族や友人を持ち、健康に過ごすことができれば、それが一番の財産です。お金に限らず、老後を楽しく暮らすためのイメージをしておくことが将来の不安をなくすための特効薬と言えそうです。

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