鉄道車両を真っ昼間の道路で輸送!?なぜ、わざわざそんなことを…

 いつもは車が行き交う生活道路を鉄道車両が通る-。そんな珍しい光景を目にすることができる。山口県南東部に位置する下松(くだまつ)市で7月14日に開催されるのは、その名も「道路を走る高速鉄道車両見学プロジェクト」(以下プロジェクト)。通常は交通量の少ない深夜に行われる鉄道車両の陸上輸送を、あえて日中に行うというものだ。開催費用の一部をクラウドファンディングで調達するというユニークな取り組みも。どのような目的で開催されるのか、プロジェクトの実行委員会に尋ねた。

 一般道で日中に鉄道車両を走らせるイベントは、実は今回が2度目だという。前回開催は2017年3月。工場から近くの港まで、専用のトレーラーに載せられた鉄道車両の輸送を多くの人が沿道で見守った。その時に輸送されたのは「Class800シリーズ」という車両。下松市にある日立製作所笠戸事業所で製造されたものだ。

 同事業所は新幹線を始めとする鉄道車両の生産で知られ、国内の鉄道会社向けのみならず、海外向けの車両も作っている。「Class800シリーズ」もイギリス高速鉄道計画(IEP)を含む英国向けの車両。また市内には他にも鉄道関係の企業が多くあり、下松市はいわば「鉄道産業のまち」だ。

 しかし、地元に暮らしながらもそのことを知らない子どもたちも多い。そこで、鉄道産業の魅力を目に見える形で伝え、ものづくりに対する思いや技術に触れてもらおうと、國井市長がイベントを発案。ものづくりの街を市の内外にアピールしようとした。

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