しかし、小泉家の家業は「政治」。4代目として5代目、6代目につなげる立場として、そして国会議員として小泉ファミリーのピラミッドの頂点にいて、支えている人たちを食べさせている立場として、その人たちに背を向けて、石破支持を打ち出せるのか?彼の置かれている立場を考えると、安倍政権に弓を引くことは相当にハードルの高いことだと思われる。
現時点で総裁選について完全に沈黙している進次郎だが、私が小泉サイドから得た情報によれば、「今後も、どちらの支持も打ち出さない」ということだった。そうすることで、3選後の安倍首相に対して十分な“貸し”となる。
来年は春の統一地方選、夏の参院選という重要な選挙がある。3年前の参院選で自民党は勝ち過ぎたので、今回はある程度、議席を減らすことが確実だが、あまりにも減らし過ぎると安倍首相の責任が問われる。さらに統一選から敗北が続けば、「総裁交代」「安倍退陣」という声が出てくるかもしれない。
だが、そこに進次郎が付いていれば地方での支持もあり、求心力は動かない。3選後の安倍政権のカギは小泉進次郎が握っている。(文中敬称略)