区役所で巨大な番号札!SNSで話題に 導入された本当の理由

北村 泰介 北村 泰介
大きな数字が記されたA4サイズの番号札。パウチされて再利用できる=東京・杉並区の高円寺区民事務所
大きな数字が記されたA4サイズの番号札。パウチされて再利用できる=東京・杉並区の高円寺区民事務所

 一方、ツイッターで指摘された「紛失」や「気づかない人」への対策という意味もある。担当者は「書類と同じ大きさなのでなくさないですし、呼ばれても気づかない人の元にある札をこちらから見てすぐ分かる」と付随要素も挙げた。ただ、この点が最優先の理由であるならば、最初から大きい札を配ってもいいはずだが、そうはなっていない。最大の理由は、対応後に再び待機し、2度目に名前を呼ばれる段階での個人情報保護だった。

 この「個人情報の保護」という視点から、同事務所のスタッフはツイッターに投稿された番号札の画像に利用客が映り込んでいたことを指摘した。「待ち時間に撮られたのだと思いますが、お客さんが映らないように配慮していただきたいです」と呼びかけた。もちろん、映り込んだ人の同意を得ていれば問題ないが、そうでない場合は配慮が必要だ。

 今回の件だけに限らず、SNSで“バズる”ことに意識が先走ると、周囲への視野が抜け落ちがちだ。その点も「巨大番号札」の話題から教えられた。

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