大阪府警富田林署から逃走した無職樋田淳也容疑者(30)と自転車で同行し、山口県警に占有離脱物横領容疑で逮捕された男性(44)が処分保留で釈放された後に会見した内容を踏まえ、元神奈川県警刑事で犯罪ジャーナリストの小川泰平氏は10日、デイリースポーツの取材に対し、男性の証言から浮かび上がった樋田容疑者の心理を検証した。
同行していた男性は樋田容疑者について「子どもっぽく、よくしゃべるので、うっとうしいと思うようになった」と印象を語った。小川氏は「一般的に、窃盗犯の中でも空き巣などの泥棒は人と接することを好まないのですが、ひったくりのように、相手の顔を見て(自分の)姿を現す泥棒は人と接することを恐れない。樋田容疑者は、ひったくり犯の特性を持っていると思います」と分析した。
大阪府警はこの日、同容疑者の所持品のうち、窃盗などの被害品の可能性がある36点をホームページで公開し、情報提供を呼び掛けた。小川氏は「大半が被害品だと思われるが、余罪が出ることで一つでも多く立件したいという警察の強い意志を感じる」と指摘した。