-ポイントをいくつか教えていただけますか。
時間「7時間眠れるといいのですが、忙しくて眠れない場合には、起床時間を一定にしましょう。朝7時に起きることは“さあ、起きよう!”と思ったらできるでしょうけど、毎日0時に寝ようと思っても、思うように眠りにつくのは難しいからです。眠りにつく時間よりも、起きる時間を決めましょう」
光「寝室は、真っ暗なほうがいいのですが、不安や緊張を感じる場合は、豆電球やフットライトをつけても構いません。不安になったり緊張したりすると脳細胞が働いて、眠れなくなってしまうのです。朝、起きたら、雨戸やカーテンを開けて、朝日を浴びてください」
生活習慣「アルコール摂取は控えめに。就寝3時間前以降は、飲まないようにします。アルコールを摂取すると、3時間後くらいに交感神経の働きが活発になり、脈拍や体温が上昇して眠れなくなります」
不眠の最大の敵はストレス!「ストレスを感じると、不安や緊張が増幅するのです。副腎からコルチゾールというストレスホルモンが出て、代謝が活発になり、脈拍が上がるので眠れなくなってしまいます。適度に運動や趣味に没頭して、ストレス解消するのもいいでしょう」
BMIを下げるには、7時間睡眠が理想的。でも、多忙な毎日、なかなか7時間眠れないことも多いでしょう。そんな時は、起きる時間を一定にして、寝室の環境を整えましょう。なんといっても、睡眠の最大の敵、ストレスをコントロールすることが肝心です。
遠藤拓郎(えんどう・たくろう)医学博士。睡眠医療認定医、精神保健指定医。女子栄養大学客員教授。東京慈恵会医科大学卒業、同大学院医学研究科終了後、スタンフォード大学等へ留学。2005年にスリープクリニック調布を開院。院長を務める。