“寝耳に水”ではなかったライザップ株暴落 日産自との差は

須田 慎一郎 須田 慎一郎
投資する会社は入念に調べるべき(C)metamorworks-Fotolia
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 しかし果たして本当に、「寝耳に水」と言えるのかどうか。

 実を言うと、今回のライザップ株暴落の一件は、有価証券報告書などの決算書類を注意深く読んでいたならば、事前に予想することが可能だったはずだからだ。

 なぜならライザップの好業績は、本業、つまりスポーツジムの経営が好調だった一方で、M&Aによる買収後1年以内のグループ企業の経営不振によるものだからだ。そしてそのことは株式投資、あるいは企業経営に関して少しの基本知識さえあれば、容易に見抜くことができたはず。

 そうした意味で言えば、ライザップのケースは、決して「寝耳に水」というものではない。ゴーン会長逮捕のケースとは、まったく違うと言えよう。

 いずれにしても、株式市場は、まったくのシロウトが手を出す場所ではない、ということは肝に銘じておくべきだろう。

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