まず北海道だが、苫小牧市、釧路市、留寿都村の3候補地のうち、高橋はるみ知事は「苫小牧に優位性がある」という認識を示した。大岩根校長は「年末の時点では苫小牧であろうと。ところが、知事が国政に出るので、新しい知事によってはカジノに手を挙げるかどうか分からない。まだ見えてきません」。高橋氏が今春の道知事選出馬を見送り、今夏の参院選立候補を決めたことで流動的になっていると指摘した。
“穴場”になりそうなのが和歌山だという。同校長は「和歌山は関西国際空港にも近く、大阪とセットでIR誘致を打ち出しており、(近畿圏で)大阪と和歌山が入る可能性もゼロではなくなってきた」と分析。また、関係者の間では自民党・二階俊博幹事長の地元である点も後押しになるという見方もある。
気になるのは関東の地名がないことだが、大岩根校長は「横浜、千葉、東京のどこかが必ず手を挙げると思います。関東圏のどこか1か所と大阪、そして地方の1か所ということで落ち着くのではないかと見ています」と明言。現時点で「◎大阪、〇関東圏のどこか、▲和歌山」という予想が浮上してくる。
では首都のカジノはどうなるか。東京五輪後、会場跡地を有効活用できないのだろうか。同校長は「IRを作る場合には最低でも40ヘクタールくらいが必要ですので、五輪の跡地では難しいという気はします」としつつ、東京ならば「お台場の湾岸地区であることは間違いない」と見解を示した。
21年度に向け、誘致レースは進んでいく。