「もっと身近に楽しんで」人気グラドルがひと肌脱いだ 大阪でカジノアンバサダーデビュー

山本 智行 山本 智行

 大阪府・市が開業を目指す統合型リゾート(IR)の投資額が驚がくの「1兆円規模」と発表された直後の先月末、カジノアンバサダーに起用された人気グラビアアイドルによるデビューイベントが大阪市内で開催された。イベント運営会社「Live Com(ライブコム)」(大阪市)が主催したもので、敷居が高そうなカジノをもっと身近に、というのが狙いだ。

 バニースタイルに身を包んだディーラーの仕切りでゲームは進み、カジノテーブルは程よい緊張感と和やかな雰囲気に包まれた。これはテレビや雑誌、SNSなどで活躍する人気グラドルを起用したカジノイベントの一場面。参加者の満足そうな顔を見るとどうやら、その狙いはズバリ当たったようだ。

 ライブコムは2020年代後半のIR開業に向けたプロモーション事業を展開しており、今回はその一環。仕掛け人の古屋安弘代表取締役はこう話す。

 「日本ではIRもカジノもほとんど知られておらず、カジノに対してはネガティブなイメージを持っている人が多い。しかし、そのほとんどの人がラスベガスやマカオといった海外のカジノに行ったことがないのが実情なんです。カジノってどういうものなのか。どんな種類があって、どんなルールなのか。実際に楽しみながら理解していただければと思い、企画しました」

 その間、3月、5月と準備を進めていたイベントが緊急事態宣言により2度までも中止。今回は辛くも宣言直前で3度目の正直とあって、3部構成が無事に終了すると、関係者一同ほっとした表情を浮かべた。

 今回、アンバサダーとしてデビューしたのはグラビアアイドルの草野綾(27)と徳江かな(22)の2人。実施したのはブラックジャックのみだが、事前に大阪市内のカジノスクールで強化合宿し、特訓を積んだ。今後は後続組もデビューを予定しており、プロデュースする株式会社「テンダープロ」(東京都港区)の井内徳次CEOは「カジノを身近なものにしたいというのが一番。彼女たちにもがんばってもらい、IRに関わる自治体や事業者のPR活動のお役に立てれば」と話す。

 そこで大役を任された2人を紹介しよう。まず草野綾は身長162cm、スリーサイズは92(Gカップ)、60、91cm。”最高級のメロンカップ”といわれるだけあって、なかなかのド迫力ボディーだ。グラドルに対して免疫も抗体もない当方は終始圧倒されっぱなしだったが、北九州市出身とあって、ときおり飛び出す”ラムちゃん”言葉がかわいらしかった。

 そのラムちゃんじゃなく、綾ちゃん。カジノの存在を知ったのは友人と訪れた旅行先のサイパン島だったそうで「わたしがそうだったように、偏見を持っている人の壁を少しずつ取っ払っていきたい」と意気込む。本業の方では8月25日に「最高のプロポーションを持つ愛人と夢中で浮気した今年の夏」という凄いタイトルのDVDを発売。「大胆なシーンがたくさんありますよ」とほほえんだ。

 一方、徳江かなは身長166cmでスリーサイズは91、65、90cmとこちらも負けていない。出身の横浜市にIRが開業される可能性があることに「そうなるとうれしいです」と印象的な瞳を輝かせた。こちらも8月12日には4人組の超変化系アイドル「カメレオンリパブリック」のデビューイベントをライブ配信。「仕切るのも計算も苦手ですが、アンバサダーとしてブラックジャック以外の種目を覚えていきたい」とマルチな活躍を誓った。

 参加者も満足した様子。優勝した大阪市在住のケイさんは「グラドルに会うのが目的でカジノは未経験。ブラックジャックのルールも知りませんでしたが、スタート前に説明があり、楽しくプレーできました。こんなイベントがあれば、また参加したい」と笑顔で会場を後にした。

 実際、いわゆるIRを取り巻く環境はどうなのか。世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響で事業者の収益が悪化し、一時は「ラスベガス・サンズ」など大手の海外事業者が相次いで国内市場から撤退。その後も長期間にわたって先行きが不透明になっていたが、ここに来て再び活動が活発化している。

 誘致に名乗り出ている4つの自治体のうち、大阪府・市では米IR大手「MGMリゾーツ・インターナショナル」とオリックスによる共同体の投資額が「1兆円規模」と発表されたばかり。和歌山県もカナダのIR投資会社「クレアベスト・グループ」を運営事業者として選び、IRレースの先頭を走っている。

 長崎県は「カジノ・オーストリア・インターナショナル」など3者まで絞り込まれ、この8月6日には最終のプレゼンがあり、月末には1者に決定。日本の「セガサミー・ホールディングス」が参画することでも注目されている横浜市も22日に投開票される運命の市長選で今後のIR開発へ向けた趨勢が見えてくる。

 各自治体はパートナーとして選んだ事業者と共同で策定した「区域整備計画」を22年4月までに国に提出。これを踏まえ、国は最大3カ所を選ぶ、という流れだ。開業は2020年代後半となるが、その前にIRとは何なのか。その一部のカジノと依存症対策をどうするのか。雇用創出、地方創生は幻に終わらないのか、などをしっかり確認しておく必要がある。

 その意味でカジノイベントやアンバサダーの果たす役割は決して小さくない。

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