お風呂でも読める「新聞」を1日限定発行 読後は入浴剤に!活字文化の新たな世界!?

北村 泰介 北村 泰介
お湯につければ入浴剤になる「いい湯新報」。1日限定企画として“発行”された(提供・河北新報社)
お湯につければ入浴剤になる「いい湯新報」。1日限定企画として“発行”された(提供・河北新報社)

 湯船につかりながら新聞を読む。そんな無謀な試みを、記者はたびたび実践しているが、紙面が濡れると文字がにじんで読めなくなるのだ。そんな積年の失敗を解決してくれそうなニュースがあった。河北新報社が勤労感謝の日に入浴剤新聞「いい湯新報」を“発行”したというのだ。入浴しながら記事を読んだ後、湯船につけると入浴剤になるという画期的な試みが気になり、さっそく同社にその実態を確認してみた。

 「いい湯新報」は非売品。河北新報では事前に“購読”希望者を募り、当選者に送付した。紙面には風呂に関連した架空のニュース記事が掲載。「湯ぶねから働き方改革」「牛タン党と牡蠣党のお風呂会談開催」「湯川温子さんの密室シャワー事件」など楽しい読み物がレイアウトされている。読み終えたら、新聞をお湯の中に入れ、その上からシャワーをかけると、森の香りが漂う泡風呂になる。

 そこから記者は想像力をかきたてられた。これを端緒に、通常の紙面と同様のニュースや読み物を掲載した有料の“新聞”として商品化できないか。宅配は雨の日に濡れるので難しいだろうから、駅の売店やコンビニ、書店等で販売することはありえるのか…と。

 そんな“夢物語”で頭をいっぱいにしながら、その実現性について尋ねた。同社は「現状で有料の新聞として商品化する構想はありません。一般論ならびに新聞発行に携わる者として現実性は低いと考えます。主たる理由として製作に日数・時間を要すること、コスト面が挙げられましょう」と回答。膨らみ過ぎた記者の妄想は泡となって飛んで消えた。

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