「目が痛くて痛くて、開けることができません!」
涙を流しながらそう訴えるのは、まだ10代の女性。激痛でどうにもならず、麻酔をしてから診察してみると、白目は真っ赤に充血し、黒目には真っ白い濁りが出ていました。
聞けば雑貨屋で購入したカラーコンタクトレンズを日常的に使っていたと言います。即日入院していただき目薬と点滴の治療を行いましたが、残念ながら目には濁りが残ったままで視力が回復することはありませんでした。
眼科で診療を行っていると、最近このようなケースをよく経験します。カラコンというと以前は一部の若い女性が使っていましたが、最近では子供から大人まで、時には男性も使っている方がいます。黒目を大きく見せたり色を変えたり、ファッション感覚でつけることが多いようですが…みなさんそのカラコン、どこで購入しましたか?
医師の診察無しに雑貨屋やコスメショップで買える、いわゆる非正規品のカラコン。簡単に買えて安いので、若い方は気軽に購入していますが、非正規品のカラコンは99%が安全基準を満たしてないと言われています。
お手軽に入手できるカラコンは、衛生面や材質チェックの基準がありません。コンタクトレンズが浸かっている液体がばい菌だらけで不衛生だったり、レンズ自体がアクリルにスプレーを吹き付けたレベルの劣悪なものまであります。