-うんこシリーズが出て2年近くになります。これまでに刊行されたドリルと異なる特色やアイデアなどはありますか。
「もともとは水に流せる紙を使う予定で、計算問題を解いたあとはトイレで流せるようにしたいと思っていました。残念ながら実現しなかったんですけど…」
-えええっ、それはすごいですね。水に流せるなんて、実現すれば、異次元のすっきり達成感と爽快感でしたけど…。
「そうなんです。ただ、紙は水に溶かしてもよいけれど、印刷につかっているインクが環境的に問題ないのかが分からなくなってしまって。役所の下水道を担当している部署にも相談していましたが、インクの成分をひとつずつ特定・分析して安全性を確認する必要があり、大変な時間がかかることもあって断念しました。8割がた完成していて、実用新案の申請も出していたのですが、取り下げることに。もともとドリルは昨年の11月に発売予定だったのですが、そういった対応が重なり、現在まで伸びました」
-環境問題のことはわかりますが、断念したのは、もったいない気がします。
「しかし、限られた枚数の用紙などであれば、可能かもしれないと思っています。今後、幼児向けに工作関係のドリルを作成する予定があるのですが、そこで採用できないかと考えています」
-溶けなくなった計算ドリルですが、ほかの面白い取り組みはありますか。
「新しいキャラクターとして『うんこ戦士 ゴッドウンコ』をつくりました。裸に服装をカスタマイズできるシールを貼って、自分だけのきせかえを楽しめます。ドリルを解き進める際のごほうびにつかってもらいたいです」
-これまでつくってきたドリルの経験が生かされているような部分はありますか。
「表紙をとっても、金銀の箔押しをつかってゴージャスな雰囲気にしているほか、キャラクター・うんこ算数先生のポーズで『+』『-』『×』の演算記号をあらわすなど、以前手にとったことのあるドリルとは違う『斬新さ』を感じてもらえることを目指しています。うんこカラーをとにかく出せるだけ出せるように、一から考えています」