ラーメンや丼ものが大好き。がっつり食べたつもりなのにすぐお腹がすいて間食をやめられない。そんな方におすすめなのが『三角食べ』です。近畿大学医学部附属病院の管理栄養士、森田隆介さん(以下、森田)に、その極意を教えていただきました。
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-『三角食べ』は、どんな食べ方なんですか?
「『三角食べ』は、主食と主菜、副菜を順番に食べる方法です。主菜→副菜→主食や主菜→主食→副菜、どんな順番でも構いませんが、食卓に載った食べ物を三角形を描くように順番に食べる方法です。野菜だけ先に食べると血糖値が上がりにくいと言われていて、確かに血糖値は上がりにくいのですが、ほうれん草のおひたしやサラダなど野菜だけを一心不乱に食べる食事法を長く続けられるでしょうか。そんな食事法を長く続けるのは、難しいですよね。『三角食べ』でも、野菜だけ先に食べる方法と同様に、血糖値が上がりにくいという結果が出ています」
(続けて)
「また、『三角食べ』をすると、よく噛んで食べるので、満腹感を得やすく、食べ過ぎを防ぐことができるんです。人は、食事を始めてから約20分経たないと満腹感を得にくいので、食事はよく噛んで、ゆっくり食べましょう。野菜をこころもち大きめに切ると、噛む回数を増やせます」
-血糖値が上がるとどうなるのでしょうか。
「ラーメンや丼ものなど、単品の献立だと、ついつい早食いになってしまいませんか。ラーメンだと5分もあれば完食してしまうのではないでしょうか。早食いをすると、血糖値が急上昇します。血糖値が頻繁に急上昇すると、やがて高血糖になり、糖尿病への道をひた走ることになってしまうのです」
(続けて)
「また、こうした献立は、野菜不足になりがちなんです。厚生労働省が推奨している1日の野菜摂取量は、350グラム以上!生野菜を両手に1杯分で100グラムなので約3杯分、ゆでた野菜は片手1杯で100グラムなので、片手で約3杯分は食べてもらいたいですね。『三角食べ』は、献立に野菜を使うので、あまり意識しなくても野菜を十分摂取できる、栄養バランスが取れているのも魅力です」