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2027年から始まる「こどもNISA」 40代パート主婦、夫と10歳の子どもと3人暮らし 毎月3万積み立て…教育か老後か、どちらを優先?【FPが解説】 

もくもくライターズ もくもくライターズ

「子どもの大学進学まで、あと8年。そろそろ本格的に教育資金を準備したいけれど、自分たち夫婦の老後資金も十分とはいえなくて……」

そう悩むのは、42歳のパート勤務の女性です。会社員の夫と10歳の子どもの3人暮らしで、世帯年収は夫の給与500万円とパート収入100万円を合わせた約600万円。預貯金は400万円あり、そのうち200万円は児童手当などを貯めてきた教育資金用の口座に分けています。

毎月の家計から投資に回せるのは3万円が限度で、これまでは全額を親名義のNISAで積み立ててきました。ところが、2027年1月から、NISAのつみたて投資枠が0~17歳にも拡大され、いわゆる「こどもNISA」が始まると知り、迷いが生まれました。

「子どものために、こどもNISAを優先した方がいいのか。それとも、自分たちの老後資金を優先すべきなのか……」

親と子、どちらのNISA?まずはお金の目的を整理

◆教育資金と老後資金では、使う時期が異なる
どちらのNISAを使うかを決める前に、そのお金を何のために、いつ使うのかを整理しておきましょう。

10歳の子どもの場合、大学入学まで約8年です。ただし、こどもNISAは2027年1月に始まるため、実際に積み立てられる期間は約7年になります。一方、老後資金は20年以上先に使うことを想定したお金です。

教育資金の準備を優先するあまり、老後資金の積み立てを大きく減らすと、夫婦の老後資金が不足する可能性があります。

◆親のNISAとこどもNISAの違い
親が利用するNISAは、年間360万円、生涯で1800万円まで非課税で投資できます。売却して引き出す時期や使い道に制限はないため、親名義のまま教育資金の一部を準備することも可能です。

一方、こどもNISAは0歳から17歳の子ども名義で利用する制度です。年間投資枠は60万円、非課税保有限度額は600万円で、投資できるのは長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託に限られます。

こどもNISAで積み立てた資産は、子ども本人の財産になります。払い出しには制限があり、12歳以降は、子どものための支出であることや本人の同意を示す書面を、親権者が金融機関に提出する必要があります。18歳になると成人後のつみたて投資枠へ自動的に移行するため、親の老後資金に充てることはできません。

毎月3万円、教育資金と老後資金にどう配分する?

◆まず確認したいのは、教育資金の必要額と準備状況
日本政策金融公庫によると、大学1年にかかる費用は平均231万円、大学4年間では約680万円です。

ただし、これは令和3年度の調査結果であり、現在は教育費がさらに上昇している可能性があります。まずは、このうち現在の預貯金で、どの程度をカバーできるか確認しましょう。あわせて夫婦の老後資金の準備状況も把握しておくと、3万円の配分を判断しやすくなります。

◆教育費と老後資金、3万円の配分をどう考える?
親のNISAでも教育資金を準備できるため、必ずしもこどもNISAに振り分ける必要はありません。まずは教育資金として今後いくら必要になるのか、前述のように預貯金でどの程度まかなえるのかを確認したうえで、老後資金の準備状況や、子ども名義でどの程度の資産を残したいかを踏まえて、毎月3万円の配分を検討します。

2027年から7年間、毎月積み立て、年率3%で運用できたと仮定すると、こどもNISAに月1万円なら元本84万円が約93万円、月2万円なら元本168万円が約187万円になります。手数料や相場の変動は考慮しておらず、実際の運用成果は異なります。

こどもNISAの口座開設の受付時期や取扱商品は、金融機関によって異なる可能性があるため、利用する金融機関の公式情報を確認しましょう。

◆8年後に使う教育資金は、投資だけで準備してよいのか
ただし、投資信託には値動きがあるため、元本割れする可能性があります。進学時期に相場が下落していると、資産が減った状態で現金化しなければならない場合もあります。

教育資金は預貯金と組み合わせて準備し、進学時期が近づいたら少しずつ売却して現金で確保するなど、取り崩し方も早めに考えておきましょう。

教育資金として準備するだけでなく、こどもNISAを子どもの金融教育に生かす方法もあります。運用状況を親子で確認し、何のために使うお金なのかを話し合うことで、子どもがお金や資産形成について考える機会にもできます。

  ◇  ◇

今回の女性は、教育資金用の口座に200万円を確保しているため、進学先によっては大学入学初年度に必要となる費用の多くを、預貯金でまかなえることを確認しました。

そのうえで、老後資金の積み立ても続ける必要があると考え、今回は親のNISAに2万円、こどもNISAに1万円を配分することにしました。

子どもが高校生になるころからは、進学時期に必要となる金額を確認しながら、こどもNISAの資産を少しずつ売却し、入学時期にあわてて現金化しなくて済むようにする予定です。

また、年に一度は子どもと一緒に運用状況を確認し、このお金を何のために準備しているのかを話し合うことにしています。

【監修】財前裕(ざいぜん・ゆたか)1級ファイナンシャル・プランニング技能士 元銀行員・Webライター。銀行員時代には、個人の資産運用や住宅ローン、保険など多岐にわたる金融商品の提案を行い、顧客のライフプランに合わせた最適なアドバイスを提供してきた経験がある。現在FP1級を取得し、Webライターとして、お金に関する記事執筆を担当している。

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