京都府京丹波町のふるさと納税が好調だ。昨年度の寄付額は前年度から1・3倍に増え、5億円の大台を初めて突破した。寄付件数も1・5倍と大幅に増加。返礼品の充実に加え、寄付を通じて町を知り、好きになってもらう仕掛けにも力を入れている。なぜ京丹波町への寄付は伸び続けているのか。その背景を追った。
町への寄付額は、2億2100万円だった2022年度から、23年度は3億5700万円、24年度は4億600万円と右肩上がりで推移。昨年度は5億4千万円余りに達した。寄付件数も前年度の約1万7千件から約2万5千件へ増えた。
背景には、町が進めてきた運営方法の工夫がある。町は20年から、ふるさと納税の運営を外部企業に委託せず、地域商社を介して行う現在の体制に移行。掲載するポータルサイトは当初の4サイトから、現在は15サイト程度まで増やした。返礼品や定期便を充実させ、寄付者が選べる窓口を広げたことが寄付額の伸びにつながったとみている。
人気を集めるのは、町の特産品を生かした返礼品だ。卵と米で全体の約4割を占め、野菜、黒枝豆、栗など季節ごとの特産品も選ばれている。
町内産野菜の定期便も好評という。季節に応じて種類を変え、6~12品目を寄付者の元へ届ける。箱には京丹波をイメージしたロゴを施した。担当者は「京丹波町から贈られてきたんだという特別感を演出したい」と意気込む。
返礼品の生産から箱詰め、発送まで地域で担うことで、雇用の創出にもつながっている。広報やマーケティング、商品設計などのノウハウが地域に蓄積される効果もあるという。
町は、ふるさと納税を通じたファンづくりにも力を入れる。ファンクラブ「CLUB京丹波」で町の情報や魅力を発信し、返礼品にも案内を同封。寄付を町との接点につなげている。
担当者はファンクラブ会員について「肌感覚だが、ふるさと納税のリピーターが多い」と話す。「返礼品ではなく、京丹波町を好きになってもらうことが大切。町に思いをはせてほしい」と力を込めた。