tl_bnr_land

唐揚げが美味なエビ 30年で水揚げ15分の1 京都の川の名産復活へ 地元漁協が増殖へ挑む

京都新聞社 京都新聞社

 由良川の初夏の味覚、テナガエビの安定出荷を目指し、由良川漁業協同組合(京都府福知山市内記)が増殖に取り組んでいる。全国漁業協同組合連合会(全漁連)の協力を受け、人工漁礁の設置実験を始めた。同漁協は「水揚げ量を増やし、名産品として再び根付かせたい」と願う。

 テナガエビは、淡水性、汽水性で、同市大江町や舞鶴市加佐地域など由良川中流から下流域で古くから漁が続く。漁期は5~10月で、5月中旬~7月が最盛期という。

 同漁協によると、現在は組合員ら約50人が漁を続けるが、生業(なりわい)とする人は数人にまで減った。漁協全体での水揚げ量は、1トン近くあった約30年前に比べ、過去10年は約60キロ前後で推移する。高齢化に加え、夏の漁の中心だったアユの遡上(そじょう)が減り、漁業をやめた組合員が多いことが原因という。

 一方で、テナガエビは福知山市内の飲食店で素揚げや唐揚げとして今も提供され、旬の味覚として一定の需要がある。このため同漁協はテナガエビ漁への本格回帰を目指し、増殖実験に乗り出した。

 実験は2024年3月に始めた。児島湖(岡山市)で実績がある人工漁礁4基を三河橋付近(大江町二箇)に試験的に設置した。メッシュパイプにカキやホタテなど大きさの異なる貝殻を詰めた構造で、エビが成長段階に応じてすみ替えることができるという。

 今年6月の調査では漁礁が泥に埋まっていたため、1基あたり1尾しか確認できなかったが、昨年3月の調査では26尾がすみ着いているのを確認した。今後も専門家の助言を受け、最適な設置場所や構造を検討する。同漁協の廣瀬敬治大江支部長は「テナガエビが増えれば漁をする人も戻る。安定した出荷量を保って特産品にしていきたい」と話している。

まいどなの求人情報

求人情報一覧へ

おすすめニュース

気になるキーワード

新着ニュース