実家のタンスを整理していたところ出てきたのは、これまで一度も見たことのない約60年前の母の振袖。そんなエピソードと共に鮮やかな絞りの柄が特徴的な着物の写真がThreadsに投稿されると1万件近い“いいね”を集め、「これは美しい…」と状態の良さに注目が集まりました。
投稿したのは、夫と猫2匹と暮らすmiuさん(@miumiu424)です。miuさんがこの亡き母の振袖を見つけたのは、実家のタンスを整理していたときだったといいます。父や母の着物や、自身の晴れ着や喪服などが保管されているタンスの中から着物を発見したそう。
「それまで一度も見たことのない着物で、包みを開けた瞬間パッと鮮やかな柄が目に入ってきて、思わず『え!?誰の?かわいい!』と驚いたのを覚えています」
生前、母からはこの振袖に関する話を聞いたことがなかったといいます。実際に手に取ると、約60年前のものとは思えないほど状態が良く、とても大切に保管されていたことを感じたのだとか。
「全体的には絞りの印象が強く、柔らかい風合いがとてもきれいだと思いました。間近で見ると繊維のよれのようなものがところどころにあり、長い年月を経てきたものなのだと思いました。刺繍も繊細で、ところどころに入っているレトロな花柄がかわいらしくて特に印象に残っています」
着物を見つけた記念にmiuさんが持つ帯とあわせて着用し、父と一緒に撮影をしたそう。
「『せめて最後に』という思いで、父と二人で着物を着てスタジオ撮影をしました。母の遺影も持ち、三人で写真を残すことができました」
miuさんにとって母は、厳しさと愛情をもって育ててくれた存在だったといいます。
「生まれつき耳が不自由だった私が自立できるように、周りが驚くほど厳しく懸命に育ててくれました。母は三人姉妹の長女で普段は気ままな一面もある人でしたが、いざという時には強い責任感を発揮する人だったようです。私が母の元を離れてからはまた元の気分屋な一面が見えるようになりましたが、今振り返ると私のことを思ってというより、ひたすら自立させるために一生懸命だったのだと感じています」
投稿には多くの反響が寄せられ、「娘がとても気に入ったので譲ってほしい」というメッセージが届いたことが特に印象に残っているといいます。
「母の振袖を見つけた驚きを投稿しただけだったのですが、成人式の時期と重なったこともあってか、想像以上の反響があり正直とても驚きました。当時は見つけたばかりで、どうするかまだ決めていないため、お気持ちだけありがたく受け取りました。リメイクしてバッグなどにすることも考えましたが、このままの形で残す方が良いのではないかとも感じています。本当に欲しいと思ってくださる方にお譲りすることも、今後の選択肢のひとつとして今は考えています」
「一緒に棺に入れてあげても良かったかな」と投稿したmiuさんに対し、同じような体験を持つ人からのコメントが多かったと感じたといいます。
「多くの方に共感していただけたことはとても嬉しく、同時に、身近に大切にしまわれた着物がある方も多いのではないかと感じました。もしご家族がご健在であれば、ぜひ着物の思い出について話してみてほしいと思いますし、タンスの中にある着物を見てあげるきっかけになれば嬉しいです」