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母の誕生日に帰ってきた娘 親子の溝を埋めるため言えなかった言葉を伝えるため 娘の正体が悲しく切ない【漫画】

海川 まこと 海川 まこと

人と人がお互いの想いを通わせるには、相当の労力が必要です。場合によっては、生前に溝は埋まらないかもしれません。漫画家・的野アンジさんの作品『僕が死ぬだけの百物語』は、主人公の少年・ユウマが100話語るオムニバス形式のホラー漫画です。そのなかの抜粋エピソード『ハッピーバースデー』は、子と継母の想いをつづっています。同作はX(旧Twitter)に投稿されると、約1.9万いいねもの反響を集めました。

リビングで過ごしていた母は、帰宅してトイレに駆け込んだ娘の声を聞きうれしそうに語りかけます。母は「アキちゃんが私の誕生日を祝いに来た」と喜んでいましたが、トイレの中の彼女は「今日はナツの命日だよ」と話しました。

アキの姉・ナツの名前を聞き、母の表情が曇ります。「ナツの話を教えて」とせがまれた母は、再婚相手の子であったナツはアキが生まれてから暴れるようになったこと、母の誕生日に自殺したことを話します。そして「昔からナツのことが嫌い」「わざと私の誕生日に嫌がらせした」と語ります。

一向に姿を見せないまま、「ナツはお母さんのことが好きだった」「少しでも母に気にしてほしくて問題行為を繰り返した」「死んだ日も、花屋が閉まる直前に急いで交通事故に遭った」と説明が続きます。実は、自宅に帰ってきたのは妹のアキではなく、死んだ姉・ナツだったのです。

ナツによると、アキは母のことなど忘れて過ごしているようです。母の誕生日を祝うナツに怯える母は「何しに来たの!恨まれる筋合いなんでないじゃない!」と声を張り上げます。ナツは「ただお祝いにきただけ」「私の母親はあなただけだったよ」と届けられなかった想いを打ち明け、花束を遺して姿を消しました。

同作に対しSNS上では「切なすぎる…」「これなら恨まれたほうがまだいい」など、ナツを哀れむ声が挙がっています。そこで、作者の的野アンジさんに話を聞きました。

親子の溝が、死後初めて通じあえれば良いなという想いで描いた

―この作品のテーマを教えてください

このお話のテーマは、死者と対話です。生きていたときに埋まらなかった溝や、死んでしまって伝わらなかった思いが死後に初めて心から会話することで通じ合えれば良いなと思いました。

―ナツが渡した花束は、どういう想いだと想像しますか

ナツはお母さんにただ喜んでほしいのだと思います。そして言葉では伝わらない気持ちを花言葉に託しました。

―作品についてお願いいたします

「僕が死ぬだけの百物語」は全十巻のオムニバスホラー漫画です。百物語を語る少年ユウマの環境や動機は最後に明らかになります。一つ一つのお話とともに主人公の謎を楽しんでいただけたら幸いです。

<的野アンジさん関連情報>
▽X(旧Twitter)
https://x.com/matonotoma
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https://amzn.asia/d/5HmACdv

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