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斎藤元彦・兵庫県知事、大学での「講演」予定に波紋 法学部長がコメント「教授会は承認せず」「利用されているようで不愉快」

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兵庫県の斎藤元彦知事が関西学院大学(兵庫県西宮市)法学部の授業で講演することが発表され、波紋が広がっている。11月19日の定例記者会見での発表を受け、同大学の学生新聞のXアカウントが「斎藤元彦兵庫県知事、関学大の授業で講演へ」とポストすると、文書問題や「2馬力選挙」への対応などをめぐり斎藤知事の資質を問題視する人たちから批判や疑問の声が相次ぐ事態に。3日後の22日夜には、同大学の法学部長が自ら「当学部はこの件について機関決定をした事実はありません」「私としては県知事のパフォーマンスのために関西学院大学法学部が利用されているような気持ちがして不愉快です」などと異例の投稿をするに至った。

斎藤知事は会見で「関西学院大学さんから地方自治体における政策の実態、そして状況などを学びたいというご意向があり、授業への出席依頼がありました」「県としても協力させていただく」などとして、自身が11月27日の授業に参加することを発表。これを関西学院大学新聞がXで短く報じたことなどを機に、大学側の見解を問う声が上がるなど、騒ぎが拡大した。これを受け、法学部長の伊勢田道仁教授は、学生新聞のポストに返信する形で次のように連続投稿した。

「法学部長(本物)です。斎藤知事は記者会見で関学から招待を受けた旨おっしゃっていますが当学部はこの件について機関決定をした事実はありません。総務省から3年任期で来た地域政策論の担当教授のゲストスピーカーです。報酬を伴わない場合は事前届出の必要がなく教授会の承認はされておりません」

「11/27講義当日にはキャンパスにデモ隊が押し寄せることが懸念されるので学部長として教授の自由にも十分配慮しつつ別の場所からリモート形式の講義を行うことにより混乱を回避し知事自身や学生らの安全を確保する方法を提案したのですが、担当教授からは『従う義務があるのですか』と拒絶されました」

「関西学院は全国的にも有数の美しいキャンパスを有する私立大学です。デモ隊や暴徒により長年手をかけて育てたキャンパスの花草木が踏みにじられるような事態になれば、悔やみきれません。私としては県知事のパフォーマンスのために関西学院大学法学部が利用されているような気持ちがして不愉快です」

この一連の投稿に対して、「どちらかといえばしばき隊のパフォーマンスだと思いますが」というリプライがつくと、伊勢田教授は「どっちもどっちじゃないの。知らんけど。争いを大学に持ち込まないで欲しい」とコメント。また、「県政を停滞させてるデモ隊を出禁にしましょう!パフォーマンスではないですし関学生が皆望んでます!」という別の声には、「パフォーマンスでないのなら、もう少し大学側の事情にも気を使うべきだと思いますけどね。斎藤知事本人は知りませんけど、周りでゴリ押ししてくる人たちにはあまりいい印象はありませんね」と返した。

会見で発表された資料などによると、授業は同大学法学部の「地域政策論1」で、斎藤知事は「新たな躍動が広がる兵庫 〜次のステージへ〜」と題して講演。対面300人、オンライン200人程度の学生が聴講し、県政に対する学生からの提言や、学生と斎藤知事との意見交換も行う予定。

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