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誰にでも起こりうる車のパンク、どう対処する? 修理費用の目安や所要時間は【整備士が解説】

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

車のパンク修理の方法

車のパンク修理は「外面修理」と「内面修理」に分けられます。ほとんどの場合で外面修理をおこなうことが一般的です。

▽外面修理の方法

外面修理はホイールにタイヤが組み付けられたままの状態で修理する方法です。手軽にできる修理方法で、応急修理と呼ばれることもあります。ロードサービスでのパンク修理も、基本的に外面修理です。

1.パンクしている箇所の異物を除去(異物が残っている場合)
2.パンク跡の穴に補修材を正確に挿入できるように、専用のスクリューリーマーで穴を拡げつつ均す(右回しで押し込み、右回しで抜く)
3.スクリューリーマーにセメント剤を適量塗布して、手順2と同じように押し込む
4.インサートニードルに補修材を取り付け、補修材にセメント剤を塗布する
5.補修材のついたインサートニードルをスクリューリーマーで開けた穴に対して真っ直ぐ奥まで差し込む
6.スクリューリーマーを真っ直ぐ引き抜く
7.タイヤ側に残った補修材の余分な箇所を切除する
8.空気を規定値入れて、修理箇所からエア漏れが無いか石鹸水を噴きかけて点検する

▽内面修理の方法

内面修理はホイールからタイヤを外して、タイヤの内側から修理をする方法です。外面修理よりも質の高い補修が可能ですが、ホイールからタイヤを外すためにタイヤチェンジャーが必要なので、一般的にDIYでは不可能な方法でお店に依頼するかたちとなります。

また、整備工場のなかでも内面修理は実施していないところが多いです。私も以前の職場、現在の職場といずれも外面修理のみで内面修理は対応していません。

1.車からタイヤを取り外す
2.ホイールからタイヤを外す
3.パンクしている箇所の異物を除去(異物が残っている場合)
4.パンク跡の穴に補修材を正確に挿入できるように、専用のスクリューリーマーで穴を拡げつつ均す
5.補修材のパッチが当たるタイヤの面をヤスリで削ることで、表面を均す
6.【手順5】の面を脱脂する
7.【手順5】の面に専用のセメント剤を塗布する
8.修理材をタイヤの内側からパンク跡の穴に挿入する
9.専用のローラーなどを使用してパッチ面をしっかりと押さえつける
10.パッチ周囲の【手順5】で表面を均したところに専用のインナーライナー補修剤を塗布する
11.タイヤ表面にはみ出た補修材を切除する
12.ホイールにタイヤを組み付け、ホイールバランスの計測、および調整の実施

整備士のまとめ

車のタイヤパンク修理は外面修理での対応がほとんどです。パンクに気付いたときは安全のため無理に走行したりせず、JAFや保険のロードサービスに連絡しましょう。

会員であれば整備工場でおこなうパンク修理(外面修理)と同様の作業を無料で実施してもらえることもあるので相談してみましょう。

また、パンク修理ができない場合やパンクによるタイヤの極端な劣化・損傷が見られるときにはタイヤの交換が必須となります。交換の必要性の有無については、整備工場でのアドバイスを参考にしましょう。

   ◇  ◇

◆整備士・ヒロ

国産ディーラー、輸入車ディーラーで勤務してきた2級自動車整備士。整備士経験は10年以上で、過去にはエンジニアとして全国規模のサービス技術大会に出場したことも。 車の整備に関する情報をX(旧Twitter)で発信している。

   ◇  ◇

【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創

中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!

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