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誰にでも起こりうる車のパンク、どう対処する? 修理費用の目安や所要時間は【整備士が解説】

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

車のパンクは誰しもに起こりうるトラブルのひとつです。だからこそ万が一のときの対処法や修理時間、修理費用の目安くらいは頭の片隅に入れておきたいですよね。本記事では、車のパンクに関する疑問について現役の整備士がわかりやすく解説します。

車のパンク修理にかかる費用の目安

車のパンク修理にかかる費用の目安は外面修理の場合で1箇所あたり0円~3000円、内面修理の場合で1箇所あたり3500円~6000円です。

外面修理はJAFや一部保険のロードサービスで対応可能です。さらに、JAF会員や該当の保険加入者であれば作業料が無料です。(一部保険のロードサービスを除く)

ディーラーや整備工場での外面修理は2000円〜3000円が相場です。一方で、内面修理は実施していないお店が多いです。

その中でもタイヤ専門店であれば対応可能なケースが多いです。ホイールからタイヤを脱着する手間があるので、外面修理より内面修理の方が費用が高くなります。

車のパンク修理にかかる時間の目安

パンクの修理にかかる時間の目安は外面修理の場合で15分~45分、内面修理の場合で45分~90分です。

外面修理の作業時間そのものは、早ければ10分も掛からないですが、パンクの場所を見つけたり修理後の状態の確認のために時間がかかります。

内面修理は、すでに解説しているようにホイールからのタイヤ脱着を伴う分、作業時間も長くなります。

自分でパンク修理をする場合に気を付けたいこと

パンク修理するときに気を付けなければいけないポイントがいくつかあります。

事前に知っておくともしもの時に焦らずに済むので、パンク修理の経験がない方や今後する予定がない方もぜひ、目を通しておいていただきたいです。

▽車載のパンク修理キットの使用は慎重に

最近の車のほとんどがスペアタイヤの代わりに、応急のパンク修理キットが車載されています。専用の溶剤をバルブコアから注入し、これが穴を塞ぐことで応急処置ができるものです。

簡単にできますが修理可能なケースが限られており、タイヤと地面が接している「トレッド面」に小さい穴が開いている場合にのみ使用可能です。それ以外の場所や、穴が大きい場合には効果を発揮することが難しいです。

また、車載のパンク修理剤を使った応急処置はあくまで「応急」のため、使用後はタイヤにダメージがあるので早急にタイヤ交換が必要です。

ホイールの内側には撹拌された溶剤が付着しており、新しいタイヤを組み付ける前の清掃も大変です。(別途、工賃が必要なケースがある)

よって、車載のパンク修理剤を使用するのであれば、注意点を理解したうえでの慎重な判断のもと、以下の場合に限定することをおすすめします。

・効果があると考えられる場合にのみ、最後の手段として使用する
・修理剤が有効期限内であること(過ぎていると修理剤が硬化しており使用できないことがある)
・最低限、車屋まで持ち込むまでの走行にとどめる(長距離走行や高速走行は絶対NG)
・早急なタイヤ交換実施までがセット

▽パンク修理できない場所もあるので注意

パンク修理はかならずできるとは限りません。外面修理も内面修理も、タイヤが地面に接する「トレッド面」以外の修理は不可能です。

タイヤの角にあたる「ショルダー」や、側面にあたる「サイドウォール」は走行中にたわみの大きい場所で、なおかつゴムの厚みも薄いのでパンク修理したとしても、その負荷に耐えることができずに危険だからです。

また、ゴムが裂けるような傷のパンクや、エアバルブ部からのエア漏れによるパンクはパンク修理できません。

一見、修理が可能そうなネジや釘が刺さったようなパンクであっても、以下のようなケースは修理ができません。

・2箇所以上のパンクがあり、それぞれが近すぎる
・斜めに刺さっている(可能なケースと不可能なケースがある)
・パンク跡の径が補修材よりも大きい(目安:直径6mmほど)

▽【補足】ランフラットタイヤとは

輸入車や高級車を中心に「ランフラットタイヤ」と呼ばれる、パンク後も一定の速度以内であれば一定距離走行ができるタイヤを装着している車があります。

パンクした場合でも修理しないで整備工場などに走行して持ち込むことができる点が大きなメリットです。また、普通のタイヤと同じようにトレッド面であればパンク修理することが可能です。

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