「自宅近くのラーメン屋に入ると小5娘の担任を目撃。見知らぬ男性と食事をしている。帰宅して娘に『さっきお店で担任の先生を見たよ』と言った次の瞬間、娘に『パパ。先生は学校を出たら一般人なの。普通の生活をしてるんだから目撃情報を広めるのはやめて』と優しく諭され、己の言動の軽率さに顔ない。」
ラーメン店で、娘さんの担任の先生に遭遇した「くり」(@Crystallineazu1)さんの発言に対する娘さんの反応が話題です。一見「先生を見たよ」という他意のない発言のようですが、そこには学校を出た先生のさまざまな生きづらさが潜んでいることに気付かされる娘さんの発言に13万の「いいね」がつきました。
「娘ちゃん、凄い‼️ 長女が幼稚園だった頃、お母さま達が送迎バス乗り場で先生の目撃情報や噂で盛り上がってるのが嫌だったのを思い出しましたよ😔」
「お嬢さんの考え方が素晴らしい〜✨『先生がラーメン屋さんで食事してた』ぐらいでクレームつける大人もいるのに🥹」
「親世代の方が昔の感覚で、そういうとこあったりしますよね😅」
「プライベートな情報は、根も葉もない噂話となってあっという間に広がりますからね。」
なかには、「バーゲンに行かないで」「男性と喫茶店とか行かないで」「見かけ身なり気をつけて」「車や単車のスピードなども気をつけて」などと園長先生から言われていたという幼稚園教諭の話も投稿されていました。実際に、「教師が私服でショッピングモールで買い物をしている。教員の自覚がない」と、学校にクレームがあったというポストも最近話題になっています。
くりさんに詳しいお話を聞きました。
――私もくりさんと同じように、あまり深く考えずに「どこどこで先生を見たよ」と子どもに言ってしまいそうだとドキッとしました。娘さんはなぜしっかりした考えを持っているのでしょうか。
まずは娘が通う小学校でおこなわれた、様々な情報リテラシーに関する授業をしっかり聞いていた、というのが1つと、担任の先生から”教師はプライベートが守られにくい”という旨の話を聞いていたようです。そこから娘なりに考えて自分の考えを持つように至ったのだと思います。ここまでバシッ!と、娘に言われたのは初めてでしたが、例えばSNSの使い方等について授業を受けた日は、よく僕や妻に話をして教えてくれてました。
――先生がドキドキしながら出かけられているかと思うと申し訳ない気がします。先生の立場を考えられる娘さんがすごいです。
これはもうぐうの音も出ないな、と。本当に娘の言う通りなので、自分の軽率な言動に恥ずかしさと反省の気持ちが浮かび、大切な事に気づかせてくれた娘に感謝しました。
――そういった想いを共有しようとポストされたのですか?
僕は旧Twitter時代からずっと、日頃の子育てや夫婦関係についての気づきを言葉にしてポストしてきました。今回も自分の反省と大切な気づきを自分の育児日記を残すような感覚でポストしました。
――先生がラーメン屋にいたと謎クレームがあったというコメントもありました。
先生がラーメン屋にいる事がなぜクレームになるのか、まさに謎ですが保護者が「教師」という職業に対する理想を押し付けすぎているのかも知れません。
僕が小学生だった頃、先生と言えば強い権威を持っている存在でした。親も「先生の言うことなら間違いない!」と言い、保護者が学校や教師に物申すことはほとんどなかったと思います。しかし今は逆に、先生が保護者の意見をしっかりと受け止めて指導内容を変えるなど柔軟に対応するようになりました。こういった時代の流れの中、「保護者が教師を変えてやろう」と考える人が増えてきたのかもしれません。
――なるほど。今は何か気づいたことがあれば、学校にお知らせくださいというスタンスですものね。今回のポストが話題になったことについてどう思われますか。
140文字で表現すると言葉足らずになるのは仕方の無い事ですが、本ポストの「見知らぬ男性と」という一言に過剰に反応する人が多くて驚きました。これは、僕が娘の担任の交友関係を把握しているとか、邪な目で見ている等とか言う意味では全くありません。単純に担任の先生の同僚ではない人(=同学年の先生ではない人)と言う意味です。しかも、そのこと自体は本ポストの主旨ではないので簡潔にまとめただけです。ポストに書いてあることをしっかり読んで頂くのは嬉しいのですが、ポストに書いてないことを独自に解釈されるのは苦しいものがありました。
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くりさんは、奥様と10歳・6歳の娘さんとの生活で気づいたことを、日々投稿されています。今回のように、小学生の娘さんに素直に教わる姿勢も素敵ですね。