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「旨くて安い」を追求した大阪発「がんこ」 寿司の定価販売やネタケースを先取りして成長 創業者の必勝戦略とは

クラブTVO編集部 クラブTVO編集部

成長を遂げた80年代。問題発生も「あのシステム」で解決

そして1980年代、日本の好景気の影響で大人数で利用できる宴会場が人気となり、大型店の需要が高まります。そこで、1階から上層階まですべて「がんこ」という店舗スタイルを導入しますが、ここにも「旨くて安い」を実現する企業戦略がありました。上層に上がるにつれて家賃が安くなるので、家賃が平均化し1階の家賃を抑えることができたといいます。

しかし、大成功の裏側で、店舗では注文した料理が届かないという問題が頻発していたといいます。大型店舗ゆえにオーダー用紙が途中でなくなってしまうという問題に直面したのです。そのクレームに対して「POSシステム」を業界でもいち早く導入し、クレームを解消していきました。

90年代は”お屋敷”店舗を構え、文化財の継承と商売を両立

1990年代には、日本家屋を利用した”お屋敷”の店舗を展開していきます。

がんこ高瀬川二条苑は元々1611年造営された歴史ある日本庭園、豪商・角倉了以の別邸で、かつての総理大臣・山縣有朋や日本銀行総裁川田小一郎に受け継がれてきた由緒正しき場所です。

文化財クラスの建物を持つ人から、建物自体が古いため改修で費用がかかり維持をするのが大変だと聞いた淳司さんは、買い取るのではなく賃料を払って「がんこ」の営業をすることに決めたのです。

晴れの日の食事にはもちろん、今では無形文化遺産の和食を日本庭園で楽しみたい海外の方にも人気となっているそうです。

テクノロジーを駆使し接客レベルを向上

2010年代には東日本大震災、2020年代にはコロナ禍と飲食店にとって打撃を受けることが起きていますが、その度に新たな戦略をとってきました。

東日本大震災の頃、お客さんも従業員の数も減ったことからいち早く独自開発した配膳ロボットの導入を決めましたが、ゆずらないこだわりがあります。配膳ロボットを導入しても最終的にお客さんに渡す時はスタッフが行い、お客さんとのコミュニケーションの時間を増やしたそうです。

接客レベルの向上にはとにかく力を入れているため接遇コンテストを実施。スタッフそれぞれが「自分の言葉」で伝えることを大切にしています。

さらに、バーチャルリアリティ空間でクレーム対応や災害対応などのトラブルにどう対応するかシミュレーションできるようにするなど、最新技術を導入してよりよい接客を目指しているそうです。

コロナ禍の際には宴会の需要も減り新たな戦略として、若者世代をターゲットにしたハンバーグの店を出店するなど、がんこ全体で客層の幅を広げていこうとしています。

最後に、達典さんに大切にしていることを伺うと、「否定から入らずにまずは行動に移す、いろいろなことにチャレンジする精神、『はい!喜んで!』という気持ち」を大事にしているとのことでした。

「旨くて安い」を実現する秘訣は、その前向きな姿勢から生まれてきたのでしょう。

番組情報

〇番組名
日経スペシャル もしものマネー道もしマネ
〇内容
『もしもの時』に備えるマネー道!マネー活用バラエティ!
〇放送日時
テレビ大阪 第1~3日曜日 午後2時放送!放送終了後はYouTubeチャンネル、TVerで無料見逃し配信中。
〇番組HP
https://www.tv-osaka.co.jp/ip4/moshimane/
〇もしマネYouTube再生リスト
https://www.youtube.com/watch?v=6Wfd4Gf2l74&list=PLtu-h0BP6Mk-n6KEfGFbhk6dQLJuhYTgU
〇番組TVer
https://tver.jp/series/srxig6d8zn

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