被害を未然に防ぐため「防犯カメラ」を設置する家が急増しています。
そんななか、防犯カメラに何度も映る不審な男性が玄関前をうろついていることに気づいたキャットシッター、今村かなえ(@catsitter_medel)さん。
勇気を出して男性に声をかけると、彼は安心したように膝に手をつき涙を流したそうです。いったい「男性」は何者だったのでしょうか?
「ここにいつもいたから…」
「仕事に行く前、車に乗り込んで準備をしていたら、防犯カメラに何回か映っていた<うちの玄関を見つめながら歩く男性>が。これは!と、車から急いで飛び出して声をかけました。
『あの!もしかして…猫、探してますか?』
『え!あ、はい、茶トラの…すっごくやせちゃった猫のことを…』
『そんな遠くまで行ってたんですね!』と私が驚くと、
『ここ1ヶ月ほど姿を見せなくなって。ここにいつもいるのは知っていたから』と話す男性。
『うちで、保護したんです』と伝えると、男性はビックリしてすぐに涙ぐまれました。
『猫エイズを発症していたので、治療をしてうちで余生を送らせますから、安心してください』とさらに伝えると膝に手をついて、『良かったです』と涙をこぼされました。
『いつでも声をかけてくださいね』と伝えてお別れしました。
チャーリーは茶太郎時代、どれだけの人にこうして気にしてもらったのでしょうね。
途中で世話を投げ出して、今も何も気にせず暮らしている婆さんもいれば、買い物の途中にこうして歩いて探してくれていた方もいる。きっともっとたくさんの人が『あの猫、来なくなっちゃったな』と思っているかと思うと、私にも『来なくなっちゃったな』と思っている猫がいるので、痛いほど気持ちがわかります。
私にはもう1人、茶太郎がチャーリーになったことを知らせたい人がいるのです。茶太郎に去勢手術をして、耳カットもしてくれた人です。私がやる前に、どこかの知らない誰かがやってくれたのです。
その人は、どれだけ近隣をリサーチしても分かりませんでした。その人に会えるのは、いつかなぁ…チャーリーよ、教えておくれ。君がこうして家猫になった姿を、その人に見せたいよ」
<今村かなえさんのX(旧Twitter)の投稿より>
近隣の嫌われ者だった「外猫時代」
今村さんは、留守宅で猫の世話を行うキャットシッターさん。
自宅にも5匹の元保護猫がおり、他猫への感染を防ぐため、猫エイズ陽性である「茶太郎くん」を迎え入れることは困難でした。
「チャーリーの地域猫時代、茶太郎時代の最後期は…猫エイズを発症して、離れた縄張りでのトイレがしんどくなり、基本的にはうちの敷地内で排泄していましたが、今まですることのなかった近隣の住宅の敷地ですることが増え、糞害のクレームが毎日のように続きました。
駆けつけて片付け、自費でバークチップをお配りしたり、平身低頭できる限り真摯に対応しながらも、健康を害して最後はみんなに憎まれてしまい、なんて不幸なんだと悲しく思っていました。でも、そんなことだけではなかったと思える日になりました。茶太郎は不幸な猫ではなかったのでした。私まで救われました」
<今村かなえさんのXの投稿より>
猫エイズでも保護だなんて、ありがとう過ぎる…
茶太郎くんを思う人(カメラに映った男性)がいたと知れたことについて、「勇気を持って話しかけて良かったです」と投稿していた今村さん。
「先住猫がいる家庭の人が、エイズとわかっていて飼ってくれるなんてボラしてる身には涙が出るほど嬉しい。ありがとう過ぎる」と、今村さんの決断を称賛する声が多く寄せられましたが、「野良猫に餌やりだけしてた無責任な男が泣いてることの何が美談なのかよくわからない」と、「男性」を非難する声も見受けられました。
しかし、安易な保護により多頭飼育崩壊するケースも多く、無責任な保護は結果的に猫を不幸にしてしまいます。
実は今村さんにとっても、茶太郎くんを「チャーリーくん」として自宅に迎えるまでには、大きな葛藤があったそうです。