神奈川県山北町の山深くで養殖されている巨大ヤマメがSNS上で大きな注目を集めている。
「3年前、後継者がおらず廃業を具体的に検討していた養魚場を引き継ぐために私が見習いを始めた時に撮った映像です。月齢17ヶ月で1kgあるやまめを見た時には驚きました。」と件のやまめを紹介したのは八丁やまめ養殖センターおよび民泊施設「ペガススの家」代表のイシタカさん(@ishidatakahisa)。
元々、唯一無二のものとは言いながらも「オーバーサイズ」と称し、レギュラーサイズよりも安いキロ単価で販売していたというこのヤマメ。イシタカさんは養殖センターを引き継いだ後、さらに肉質に改良を加え、生食可能な状態にまで仕上げたのだという。
イシタカさんにお話を聞いた。
ーー初めて巨大ヤマメをご覧になった際のご感想をあらためてお聞かせください。
イシタカ:八丁やまめは、子供の頃から食べて親しんだ魚でしたが、20cm、100g程度の一般的な塩焼きサイズのものばかりでした。その生産現場にこんなにも大きいものがいるとは露知らず、驚きました。「これを見たら他のみんなも驚くのでは?」と思いました。
ーー味わいについて。
イシタカ:お刺身用の八丁やまめは、昨年の秋に成熟し本来であれば死にゆくばかりの運命にある魚を、独自の方法で死なさずに越冬・回復させ次の夏まで太らせています。厳選した餌にはエビなどのミールを含んでいますのでしっかりと味がしますが、程よい脂のりに調整してあるので、比較的スッキリとした後味になっていると思います。
ーー投稿の反響へのご感想をお聞かせください。
イシタカ:八丁やまめは長年の継代養殖と選抜育種により短期間で大型化するように、創業者である先代が作り出した特別な血統を持つヤマメです。私が最初に感じた驚きをこのような形でみなさんにもお伝えできて、またそのすごさを理解していただける方がいることを知れてうれしいです。八丁やまめの後継者として、この仕事を長く続けながら、自分がやっていることの価値や魅力をさらに伝えられるようになりたいと思います。
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今回の投稿に対し、SNSユーザー達からは
「世間的に、『オーバーサイズ=食味大味』と、浸透していた時代、先代様が安値で取引されていたのは、仕方ない(残念ですが)のかなぁです が、セールスポイントを最大に活かして、販路を確立したら、『強み』にしかならないですね」
「一年半近くでこのサイズ驚きです イカつくてカッコ良過ぎなヤマメですね 釣ってみたいし、食べてみたいです」
「釣りやる立場からしたら夢の魚です 100匹の標準サイズより一匹の大物は価値が有ると思う人も多いかと釣りの方面でも検討してくれると嬉しいです☺️」
など数々の驚きの声が寄せられていた。
巨大ヤマメは身質が最も充実する6〜8月の間にのみ水揚げしたものを出荷。イシタカさんが運営する「ペガススの家」でのつかみどり体験に利用したり、神奈川県内の魚問屋、飲食店などで扱われているということだ。ご興味ある方はぜひイシタカさんの投稿やホームページをチェックしていただきたい。
イシタカさん関連情報
Xアカウント:https://twitter.com/ishidatakahisa
ぺガススの家公式ホームページ:https://pegasus.eyado.net/