クリスマス頃にかけても、冬型の気圧配置が持続し、日本海側を中心に雪が降りやすいでしょう。太平洋側では晴れ間が出る日が多い見込みです。寒さが続き、厳しい寒さになることもあるでしょう。そんな中、フィリピンの東で、台風など熱帯擾乱が発生する可能性があります。この状況は、延いては、日本にも影響を及ぼすことが考えられ、クリスマスを過ぎる頃、関東から九州付近で、寒さが一時的に緩む見解もあります。
15日~21日 厳しい寒さも
明日15日にかけて、日本付近は冬型の気圧配置が強まり、16日にかけて北日本を中心に冬型の気圧配置が続くでしょう。日本海側の山沿いを中心に降雪量がかなり多くなる可能性があります。太平洋側は日が差す所が多く、空気が乾燥しやすいでしょう。全国的に、12月中旬らしい寒さになりそうです。
17日以降も、北陸、東北や北海道の日本海側を中心に雪が降りやすい見込みです。次の週末には、太平洋側でも曇りや雨の所が多くなるでしょう。寒さが続きそうです。最高気温は、仙台や金沢で5℃から6℃くらい、福岡でも10℃に届かないなど、厳しい寒さになることもある見込みです。
22日~27日 クリスマス頃らしい寒さ
この期間も、冬型の気圧配置が持続するでしょう。
季節風が吹き、日本海側を中心に雪や雨が降りやすい見込みです。関東など太平洋側は、晴れ間が出る日が続き、空気の乾燥しやすい状態が続きそうです。全国的にクリスマス頃らしい寒さの日が多いでしょう。
とはいうものの、クリスマスを過ぎると、東京都心では最高気温が15℃近くまで上がる予想です。この予報には、まだ大きな幅がありますが、関東から九州を中心に、一時的に寒さが緩む可能性もあります。今後、最新の気象情報をご確認ください。
寒さが続く原因 日本に寒気が流れ込みやすい状況が重なる
上の図は、上空5500メートル付近の大気の流れの予想です。オレンジ色のエリアはいつもより高度が高く、青色のエリアはいつもより高度が低いことを示します。
北極からシベリア付近は、高度がいつもより高く、日本付近は高度がいつもより低くなっています。北極やシベリア付近の寒気は、高度が低い方へと流れるため、日本付近は寒気が流れ込みやすい状況になります。年末にかけても、同じ傾向です。寒さが続く原因の一つです。
もう一つ、ラニーニャ現象の特徴が顕著で、インドネシア付近で対流活動が活発になっています。この影響で、中国大陸南部の上空では高気圧の勢力が強まり、偏西風が北へ蛇行しています。その東の日本付近では、偏西風は南へ下がり、日本付近に寒気が流れ込みやすくなっています。
台風発生の可能性 寒さが一時的に緩む見解も
次の週末を過ぎる頃から、フィリピン付近でも対流活動が活発になるでしょう。アメリカ海洋大気庁によると、この海域で、台風など熱帯擾乱が発生、発達する可能性が高くなっています。
12月の台風の発生は、平年値は1.0個で、決して珍しいことではありません。季節は進んでおり、台風が日本に近づくことは、あまりありませんが、フィリピンの東で台風など熱帯擾乱が発生しやすい状況は、延いては、日本にも影響を及ぼします。フィリピンの東で、台風など熱帯擾乱が発生しやすい状況は、日本の南で、上空の高気圧の勢力を強めます。このため、偏西風を北へ押し上げるでしょう。北からの寒気の流れ込みの方が強い場合は、寒さが続きますが、偏西風の北への押し上がり次第では、関東から九州付近で、寒さが一時的に緩むことが考えられます。