積水ハウス株式会社(大阪市北区)は、このほど「住まいにおける子どものヒヤリハット調査(2024年)」の結果を発表しました。同調査によると、家の中で子どもが「事故やケガをしそうになった経験(ヒヤリハット経験)」がある保護者が半数以上であることがわかりました。また、事故やケガ、ヒヤリハットが起きた場所には「リビング」が最多となったそうです。
調査は、0歳から小学2年生までの子どもを持つ全国の男女480人を対象として、2024年5月にインターネットで実施されました。
調査の結果、家の中において、子どもが「事故やケガをした経験がある」と答えた人は44.2%、「事故やケガをしそうになった経験がある」人は55.6%という結果になりました。
また、家の中で経験した子どもの「事故やケガの内容」については、「転ぶ」(50.0%)、「ぶつける・衝突」(46.7%)、「落ちる」(41.0%)が上位に。年齢別で最も差がでた内容は「落ちる」で、特に0~1歳では46.0%と、他の年齢と比較して10ポイントほど高い結果になりました。
他方、「ヒヤリハットの内容」では、「落ちる」「転ぶ」(いずれも41.6%)が最多となりました。年齢別で最も差が出た項目は「ぶつかる・衝突」で、特に4歳~未就学が50.9%と、他の年齢と比較し10ポイント以上高い結果になりました。
続けて、子どもの「事故やケガ、ヒヤリハットの原因になった家の設備や家具、製品」を教えてもらったところ、いずれも「テーブル・机」が最も多く、4歳~未就学での割合が他の年齢よりも高くなりました。そのほか、事故やケガの場合は「ドア」「椅子」、ヒヤリハットの場合では「椅子」「ソファ」なども挙げられています。
さらに、「事故やケガ、ヒヤリハットが起きた場所」としては、いずれも「リビング」(事故やケガ54.7%、ヒヤリハット49.1%)が最多となったほか、「階段」(同20.8%、同24.3%)が続きました。
また、「事故やケガが起きたときの状況」を尋ねたところ、「大人(親や祖父母など)はいたが目を離していた」(60.4%)が多くみられた一方で、「大人(親や祖父母など)がいて見守っていた」(49.5%)も約半数に上っています。
他方、ヒヤリハットでも「大人(親や祖父母など)がいて見守っていた」(56.2%)が過半数となっており、大人が同じ空間、ましてや見守っていたとしても事故やケガ、ヒヤリハットが起きる可能性が高いことがわかりました。
次に、「家の中で子どもの事故やケガを防ぐ対策」について聞いたところ、「対策を行ったことがある」と答えた人は86.3%となったものの、「現在も対策を行っている」と答えた人は73.3%と、子どもの年齢が上がるにつれて、安全対策する家庭は減少傾向にあることがうかがえました。
また、「事故やケガを防ぐ対策の内容」を子どもの年齢別に見ると、0~1歳は「クッションマットを敷く」(35.7%)、2~3歳と4歳~未就学では「刃物は手の届かない場所にしまう」(43.3%、33.3%)がそれぞれ1位となったのに対して、1~2年生では「現在、行っている対策はない」(47.5%)が半数近くを占めました。
さらに、「対策をしている場所」においては、「リビング」(70.0%)や「キッチン」(65.7%)、などが多くなったのに対して、事故やケガ、ヒヤリハットを経験した場所の上位であった「階段」(35.5%)や「ベランダ」(21.7%)は低い割合にとどまっており、対策している場所に偏りが見受けられる結果となりました。
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【出典】
▽積水ハウス株式会社/住まいにおける子どものヒヤリハット調査(2024年)
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/research/20240913/