意外!?満島ひかり、真之介姉弟の名字のルーツは「沖縄ではない」説 実は珍しい名字…由来は3つ

森岡 浩 森岡 浩

高い興行成績をあげている映画「ラストマイル」で、主演を務める満島ひかり。歌手から女優に転じ、数多くの映画賞を受賞している。弟の満島真之介も俳優として活躍しており、CM出演も多い。

この「満島」という名字は、名字ランキングでは1万以下。珍しい名字である。比較的西日本に多く、東北や北陸では極めて珍しい。

「満島」には大きく3つのルーツがある。まず1つ目が、長野県伊那郡にあった「満島」という地名。現在は天龍村の一部で、江戸時代には満島番所があり、天竜川を下される材木や榑木(くれぎ=製材した材木)などを改めていた。

2つ目が、佐賀県の地名。「水」という言葉は、今ではひらがなでは「みず」と書く。しかし、江戸時代以前の旧仮名遣いでは「みづ」であった。しかも濁点は書かないことが多く、「みつ」とも書いていた。佐賀県唐津市にある「満島」は、もともとは「水島=みづしま」だったが、「みつしま」とも書かれ、これに「満島」という漢字があてられるようになって、明治になると「満島」が正式名称となった。

そして、3つ目のルーツが奄美大島である。奄美諸島には漢字1文字の名字が多い。これは江戸時代、薩摩藩の方針で、奄美出身であることがわかるように、あえて本土とは違う1文字名字を名乗らせたことによるものである。明治以降、奄美ではこうした1文字名字を本土風の2文字名字に変更する人も多かった。そのため、現在では奄美には1文字名字と2文字名字が混在している。こうした1文字名字の1つに「満(みつ)」という名字がある。この「満」さんの一部が2文字名字に変えたのが「満島」である。

現在、「満島」という名字は特に九州北部の福岡・佐賀・長崎の3県と鹿児島県に多く、鹿児島県では奄美大島に集中している。満島姉弟は沖縄出身というイメージが強いが、姉のひかりは鹿児島県生まれで沖縄育ち(弟・真之介は沖縄生まれ)。そして、もともとは奄美の出であるという。

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