夏休みで実家に帰省し、動かない車が放置されているのに気がついた方もいるかもしれません。故障や車検切れなどの理由により「公道を走行できない車両」のことを「不動車」といいます。不動車を持ち続けると、税金の支払いが生じるなどのデメリットがあるので気をつけたいものです。買取や下取り、廃車など不動車の処分方法について解説します。
不動車とは
不動車とは、故障や車検切れなどの理由により「公道を走行できない車両」のことです。狭義で、物理的に動かない車両のみを指す場合もあります。車が動かなくなる原因は、事故や災害、突然の故障の他に長期間放置によるバッテリー上がりなどさまざまです。
不動車を持ち続ける4つのデメリット
不動車を処分せずに持ち続けると、以下のような4つのデメリットが生じます。
▽ ①保管場所を取られる
車の所有には、当然ながら保管場所が必要です。動かない、まして使う予定がない車であれば、その場所が無駄になってしまいます。駐車場を契約している場合は、駐車場代も発生します。
【公道に置けば不法投棄に】
車を使わないからと言って、公道や空き地などに置くことは厳禁です。不法投棄とみなされた場合、 個人なら5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方を科される可能性があります。
※廃棄物の処理及び清掃に関する法律(https://laws.e-gov.go.jp/law/345AC0000000137)
▽ ②自動車税の支払いが発生する
廃車の手続きをしない限り、車の所有者には自動車税の納税義務が課されます。自動車税を余分に払わないためにも、不動車は早めに処分または修理することが望ましいです。
自動車税を滞納すると、最悪の場合、財産を差し押さえられる可能性があります。また、2年以上の滞納では廃車手続きも不可能になるため、適切に対処しましょう。
▽ ③車上荒らしなどのリスクがある
不動車を放置していると、車上荒らしやいたずら、放火などの原因にもなります。特に古かったり、壊れていたりする車両はこうした被害に遭いやすいので、注意しましょう。
▽ ④日ごとに車の価値が下がる
不動車は、状態によっては売却が可能です。しかし車の価値は日ごとに下がっていくので、不動車も持ち続けるほど売却時の価値が下がります。
長く持ち続けることで値が付かなくなる可能性もあるので、早めに中古車買取店などで売却の可否を相談すると良いでしょう。
【Q. 不動車の処分にお金はかからないの?】
不動車の処分では、多くの場合車を移動させるためのレッカー代が1~3万円ほどかかります。また、廃車にする場合は車両解体費用として1~2万円程度かかります。ただし自動車税が課されることを思えば、費用負担が発生するのは不動車を持ち続けても同じです。また車両を売却できればリサイクル券の費用や車両の売却費用が手に入り、レッカー代をある程度相殺できる可能性もあります。