高知県で四万十のヒノキを使った木のおもちゃや子どもの椅子を販売する「simanto工房(@simantokoubou)」さんが、ちくわにきゅうりを丸ごと1本を入れた画像をつけて「高知の竹輪は裂けない!! ドャァャ!!」とXに投稿したところ1.9万をこえる「いいね」がつく反響がありました。
画像には、きゅうりの丸い形が印象的で美味しそうな「ちくきゅう」が写っています。通常売られているちくわでは、きゅうりを4分の1にカットして入れてもたまに裂けることを考えると、1本そのまま入っていることに驚きます。
「衝撃です」
「すごいすごい!胡瓜丸々入る! しかも胡瓜、太っ!! かぶりつきたい😋」
「ちくきゅうって高知だけだったのか…子供の頃からお弁当とかに普通に入ってたから知らなかった…(´ω`)」
「県外に出てから、ちくきゅう作った時の絶望はかなりデカかった。あと、すまきもないし、じゃこ天がバチくそ高いし、イタドリ食べないし、未知の世界です」
「ちくわ胡瓜よく作る自分からすると、これはすげぇぇぇ」
「お弁当作ってる身からすると、すごく欲しい」
「うちの奥さんもこっちきてちくわの細さに困惑したって言ってた」
simanto工房さんは子どもの頃からこの「ちくきゅう」を食べていたので、高知のちくわが太いことを知らなかったそう。「チクキュウは良く作っていて、やってみたフォロワーさんから裂ける報告が多数あって、何故かな?と思ったらそもそも竹輪の穴が小さいし伸びないらしくて、そう言った意味で高知の竹輪は裂けないとポストしました」とのこと。
「パッケージにもチクキュウの写真がのってますので、チクキュウ食いたくなったら手に取りやすい」とsimanto工房さんがよく購入するという、土佐の蒲鉾・ちくわ・天ぷらなどを製造販売する「けんかま」にお話を聞きました。
──「土佐のちくわ」はいつ頃から作られているのですか?
昭和36年に創業していますが、その当時から「土佐のちくわ」はあります。きゅうりが1本丸々入りますので、日本全国でも珍しいとよく言われます。高知県特有ですね。
──どうして高知県では、きゅうりが1本入るちくわが売られているのでしょう。
なぜかというのは難しいですけども、もともとちくわは竹に巻いて作っておりましたので、その名残だと思います。昔は直径1.6センチくらいの竹にすり身を巻いて作っていましたから、その大きさに忠実に今もやっているのが我々なのかと。
──全国的に売られている直径が細いちくわは、高知の人は買わないのですか?
いえ、高知の方も細い(直径1.2センチのものが多い)ちくわも買われますよ。
──けんかまさんでは、細いちくわも作られているのですか?
昔は作っていましたが、きゅうりが1本入ることが根付いてきましたので、今は1.6センチに統一していますね。
──「土佐のちくわ」は高知でしか買えないのでしょうか?
高知のほかに、関西でしたら購入していただけるお店も多くあります。
──同じくきゅうりが1本入る「太ちくわ」という商品もあるのですね。
「太ちくわ」は、卵白やでんぷんを入れずにアトピーの方でも食べられるようにと、2023年から作り始めました。「土佐のちくわ」より肉厚になっています。
──ちくきゅう以外で、おすすめの食べ方はありますか?
きゅうり以外にチーズを入れていただいたり、あとはポテサラとか磯辺揚げにするとか、揚げ物・焼き物なんでもオールマイティーに使えるんじゃないでしょうか。防腐剤はほぼ入っておりませんので、そこもうちの商品の特徴なのではないかと思っております。
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筆者も「土佐のちくわ」をネットで購入して、きゅうり丸ごと「ちくきゅう」に挑戦しました。ちくわがよく伸びるので、焦らずにゆっくり少しずつきゅうりを入れるのがポイントです。きゅうり1本に、ちくわ2本がピッタリサイズなのも嬉しいです。スライスしたときに華やかなのも良いですね。きゅうりは、ピーラーで縞目にむいておく方が、味も見た目もアップします。
そのままでもおいしいですが、simanto工房さんはマヨと七味をつけて食べることもおすすめしています。また「チクキュウ作る時はレンチンかお湯を軽くかけて作ると伸びやすくなり失敗しにくいです」とのことですから、きゅうりが太すぎるかも…というときは参考にしてください。
「高知は食べ物も魅力的だし、高知の宣伝になればと思って」と日々美味しそうな高知のメニューをXに投稿しているsimanto工房さん。高知に来た人に食べてもらいたいものを聞くと「やっぱりカツオのタタキですね、須崎の道の駅の『多田水産』さんや大正市場の『田中鮮魚店』さんが有名です」と教えてくれました。投稿を見ていると、おいしいものを食べに高知に行きたくなります。
■simanto工房公式HP http://simantokoubou.jp