受験日と生理日が重なったら 生理の不調による追試制度、認知度はわずか2割 

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株式会社エムティーアイ(東京都新宿区)が運営する、女性の健康情報サービス『ルナルナ』は、このほど「受験と生理についての意識調査 2024」の結果を発表しました。同調査によると、受験経験がある中高生の8割以上が、受験日と生理日が重なることに「不安を感じたことがある」と回答しました。他方、文部科学省が出した「生理の不調による追試制度」の認知度は低く、約2割にとどまることが分かったそうです。

調査は、全国の女性1938人を対象として、同社が運営する『ルナルナ』『ルナルナ 体温ノート』『ルナルナ ベビー』上にて2024年4月に実施されました。

その結果、受験経験がある中高生246人のうち、85.4%が「受験日と生理日が重なることに対して、不安を感じたことがある」と回答。

そこで、「不安を感じたことがある」と回答した204人に具体的な不安について複数回答で教えてもらったところ、「生理痛などの体調不良への不安」(81.9%)、「経血漏れなどの不安」(66.2%)、「試験に対して、自分の実力を出し切れるか不安」(59.8%)といった回答が上位に並び、身体的な不安だけでなく、精神的な不安を抱える人も多いことが分かりました。

また、「受験日までに検討した生理への対策(複数回答)」については、「夜用など長時間生理用ナプキンを用意する」(62.2%)や「カイロなどを使った防寒対策を実施する」(56.0%)などが上位を占めた一方で、「ピル処方による生理日調整をする」(5.3%)や「婦人科を受診して相談する」(3.3%)など、医療機関を活用した対策を実施している人は少数派となりました。

なお、「特に何も検討しなかった」(9.1%)と回答した人にその理由を聞いたところ、「我慢するしかないと思った」「どのような対策をすべきかわからなかった」という意見が寄せられました。

これらの結果を踏まえて同サービスは、「痛みがひどい、経血量が多いなど悩みがある際は、我慢せずに保護者など周りの大人への相談や、婦人科の受診を検討してほしいと思います」とコメントしています。

2023年12月、公立高校入試の受験日と生理日が重なった生徒への対応について、「追試は可能」とする通知が文部科学省より全国の都道府県の各教育委員会などに出されました。

この「生理の不調による追試制度」について、「知っている」と回答した割合をみると、中学生(270人)で15.2%、高校生(242人)で23.1%、子ども(中学生から大学生)を持つ母親(246人)で17.9%と、いずれも認知度は2割ほどにとどまりました。

認知度は低い結果となった一方で、この制度について「必要な制度だと思った」と回答した割合をみると、中学生で78.6%、高校生で86.6%、母親で75.9%となり、制度を知らなかった人も含め、必要な制度だと感じた人が多いことが分かりました。

また、「生理の不調による追試制度は必要」と思う理由(複数回答)については、「生理が重く、コントロールが難しい人もいるため」(中高生91.2%、母親93.0%)、「生理の影響を受けず実力を発揮できると思ったため」(中高生63.9%、母親62.4%)などが上位に挙がり、こういった制度の拡大によって、生理に対する理解度の向上を期待している人が一定数いることがうかがえました。

一方で、「特に必要な制度だと思わなかった」と回答した人からは、「他の体調不良は考慮されないこともあるので、不公平に感じるため」(中高生56.3%、母親58.3%)、「利用条件があり、実際に活用するのは難しいと感じるため」(中高生43.8%、母親25.0%)などの意見が多くみられました。

最後に、受験と生理に関して「どのような配慮が必要と思いますか」と自由回答で聞いたところ、「トイレに行ける時間をこまめに作る」「受験会場でのナプキンの常設」「室内の温度や温める道具(ブランケットなど)の持ち込みの許可」「別室で試験を受けられること」「ピルへの正しい理解を広げて欲しい」などさまざまな意見が寄せられたそうです。

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