3月16日に北陸新幹線の金沢(金沢市)-敦賀(福井県敦賀市)駅間が延伸開業します。新しく開業する敦賀駅には11の「日本一」があるといいます。11の日本一とは何か。福井県新幹線建設推進課に聞きました。
北陸新幹線敦賀駅は3月16日の開業へ向け、現在のJR敦賀駅の東側に建設されています。開業後は東京-敦賀を「かがやき」と「はくたか」が計14往復走り、最速3時間8分で結びます。
さて、そんな新幹線敦賀駅の日本一とは何なのか。福井県新幹線建設推進課から日本一リストをもらいました。
まず1個目は「駅の高さが日本一」。地上から37メートルの高さがあります。これは土盛りの上の国道8号を立体交差しなければならないことが理由です。
駅の高さに伴って「ホームの高さが日本一」となり2個目の日本一です。3階となるホーム階は地上から21メートルの高さです。
敦賀駅には新幹線のほかに北陸線や小浜線といった在来線が乗り入れています。こうした乗り換えのための「コンコースの長さ」「コンコースの広さ」はともに日本一。これが3個目と4個目です。コンコースの長さは200メートル、広さは5200平方メートルあります。
コンコースに対して、駅の主要な施設が入った駅本屋(えきほんや・えきほんおく)にも日本一があります。五つ目の日本一は「駅本屋の広さ」で1万2000平方メートルです。面積が広いと柱の本数も多くなります。「駅本屋の柱(本柱)の数」は108本で6個目の日本一です。
7個目と8個目の日本一は自動改札にまつわるもので「乗り換え用自動改札通路の数」と「乗り換え用自動改札機の数」。乗り換え用の自動改札の通路は19通路あり、東京駅と並んで最多タイ。さらに自動改札通路には入場用と出場用の複数の機械があるため、乗り換え用自動改札機は30基あります。
エレベーターとエスカレーターに関する数字も日本一です。「エレベーター1台あたりの定員」は20人。確かに20人乗りのエレベーターは見たことがありません。「1ホームあたりのエスカレーター数」は7基で、東海道新幹線の東京駅や新大阪駅より多いそうです。これらが9個目と10個目の日本一です。
さらに階段に関するデータもあり、これが最後の日本一です。2階から3階への階段は76段あり「コンコースからホームへの階段の段数」が日本一とのこと。ただ、76段もの階段があると上り下りするのは少し大変に思えます。
なぜ、これだけの日本一が敦賀駅に集中するのか。福井県新幹線建設推進課の林裕之課長は「新幹線敦賀駅は首都圏、中京、関西の三大都市圏と直結する駅になります。1日2万5000人以上が乗り換えで利用するとみられており、乗り換え客がスムーズに移動できるようにするため、これだけの設備が必要なのです」と話します。
駅は鉄道に乗るためのものですが、駅自体にも特徴や魅力がありそうです。敦賀駅を利用する際にはじっくりと駅の大きさを体感してみるのも面白いかも知れません。