保護者7131人に聞いた子どもの花粉症実感 10年前32.7%→現在42.6% 「勉強に集中できない」「夜眠れない」影響深刻

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

ロート製薬株式会社(大阪市生野区)は、全国の0〜16歳の子どもを持つ親7131人を対象とした「子どもの花粉症」に関するアンケート調査の結果を発表しました。同調査によると、約9割の保護者が「自身が小学生だった頃と比較して、今の子のほうが花粉症が多い」と回答しました。その一方で、保護者の約3人に1人は「子どもの花粉症対策をとっていない」ことも分かったそうです。

調査は2024年1月にインターネットで実施されました。

調査によると、全体の42.6%が、自分の子どもが「花粉症と診断された」または「花粉症だと思う」と回答し、2014年12月調査の32.7%から9.9ptの増加となりました。

対象を小学生の保護者(2894人)に絞ると、およそ半数にあたる47.4%が「花粉症を実感している」と回答。そこで、花粉症の小学生の保護者(1000人)に「発症した年齢」を聞いたところ、平均「5.8歳」となり、小学校にあがる前から花粉症を発症しているケースも多いことがうかがえました。

また、「花粉症の症状」を複数回答で答えてもらったところ、「鼻水」(85.5%)や「目のかゆみ」(67.1%)などに回答が集まり、32.1%が「とても辛い」(我慢できないほど辛い4.5%、我慢はできるがとても辛い27.6%)と回答しています。

さらに、「日常生活における花粉症の影響」については、「授業など勉強に集中できない」(24.9%)、「夜眠れない」(19.1%)、「外で遊びを楽しめない」(17.4%)などが上位に挙げられ、全体の53.9%が日常生活に何らかの影響があることが分かりました。

また、「子どもが感じている花粉症の症状で、把握していなかったものはありますか」と聞いたところ、30.9%の親が「ある」と回答。花粉症の子どもが感じている「日常生活への影響」のうち把握していないものがあった保護者は51.8%にのぼりました。

次に、親自身が小学生だった頃と比較して「今の子のほうが花粉症が多い」と回答した人は88.3%に上ったほか、73.9%の保護者が「大人より子どもの花粉症の方が深刻」だと感じいることが判明。

その理由として、「子どもの方が花粉症の症状を感じる年数が長いから」(57.1%)や「子どもの方が勉強や運動、人間関係など、その後の人生に影響する機会が多いから」(37.1%)などが挙げられました。

その一方で、28.2%の保護者が「子どもの花粉症対策をしていない」ことが明らかに。花粉症対策をしている保護者(71.8%)に「花粉症の対策」を複数回答で答えてもらったところ、「マスクの着用」(60.9%)、「病院で処方された飲み薬の使用」(55.4%)などが上位を占めたのに対して、「病院で処方された目薬の使用」(35.5%)や「メガネの使用」(22.6%)、「市販の目薬の使用」(9.6%)などの花粉症の小学生が感じる症状の2位だった「目のかゆみ」への対策は優先度が低いことが見て取れました。

また、花粉症の症状で「目のかゆみ」がある671人のうち、53.9%が「“目のかゆみ”によって日常生活に何らかの影響がある」と回答。具体的な影響としては「授業など勉強に集中できない」(25.6%)や「外で遊びを楽しめない」(23.0%)などが挙げられました。

一方、44.2%の保護者が「子どもの“目のかゆみ”による日常生活への影響のうち把握していないものがある」と回答していました。

この結果について医師の大久保公裕先生は、「子どものうちは風邪をひく回数が多く、そして風邪は鼻水やくしゃみなど花粉症と症状が似ているために、見分けがつきにくい可能性があります。風邪と花粉症を見分けるポイントは『目のかゆみ』です。子どもは大人よりも粘膜が過敏で目をよく擦りますが、目を頻繁に擦っていたら花粉症かもしれないと注意しましょう」とアドバイスしています。

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【出典】
▽ロート製薬アルガード調べ

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