だれが何に触れたかわからない手で触ったドアノブは使いたくない…。その思い、自動ドアや非接触タッチスイッチであれば解決しますが、店側は改築費のことを考えるとなかなか実現が難しいのが現実です。
「外出先で除菌がされているか気になる箇所」(注1)として、1位のトイレに次ぐ、2位のドアノブ。最近では、コロナ禍を機に、引き戸の場合だと手の平でまわすのではなく、腕や肘で回すハンドルなどもあるほか、気になる人に向けてドアオープナーといった商品も数多くあります。
そんななか「もっと増えてほしい」「トイレのドアも、すべてコレにしてほしいと」という声もあるほど話題になっているのが、直接取っ手を触らずに、足を引っかけて開けられる非接触型ドアです。なかには「足でドアを開けるなんて」と気にする声も少数ながらありますが、触ることを避けたい人にとってはありがたい存在のようです。
導入しているのは、47都道府県に500以上の店舗を構える大手回転寿司チェーン「くら寿司」。入り口が引き戸の店舗に必ずと言っていいほどドア下部に足をのっけることができる金具があるのです。広報担当者に詳しく聞きました。
「画期的」と話題に
「この金具の正式名称はハンズフリードアオープナー。本格導入されたのは、2020年の11月からです」と広報部の岡本愛理さん。
第1回の緊急事態宣言が発出されたのが2020年4月。その半年後にはすでに、この非接触型金具の設置が進んでいたとのこと。導入のきっかけはやはり「接触感染に対する不安を解消するためです」と岡本さん。現在、引き戸のある店舗には、仕様上設置できない1店舗を除き全店に設置されているそうです。
新型コロナが5類に引き下げられたあとも「使用されるお客様は一定数おられます」と岡本さんが話される通り、SNSでは「画期的」「ドアを触りたくないからうれしい」と喜ばれています。ちなみに同店のトイレに関しては、通常のドアとなっています。
くら寿司では定期的にスタッフがトイレのドアを消毒するなど衛生管理に気を配っているほか、非接触型を推進し続けています。そのため全店舗に「スマートくら寿司」と呼ばれる非接触型サービスを導入しています。端末でのセルフ案内、セルフチェックアウト、セルフレジと店員を介することがまったくないので、本当にひと言もしゃべらずに入退店できるようになっているのです。
「利便性が高まることでお客様への快適な食空間の提供が可能となり、業務が効率化された店舗側にとっては、従業員のよりきめ細かな接客やおもてなしにつなげることができるシステムです」と岡本さんは胸を張る。
「商品で言えば、他にないものを創りだすこと。店舗であれば、独自のシステムを創りだすこと」を目標としている「くら寿司」。今後もどんなアイデアが生まれるのか楽しみにしたいですね。
(注1):「除菌がされているか気になる箇所」の調査
調査主体:マクロミル 調査方法:「ミルトーク(※)」で集めたコメントをレポーティング (※) https://service.milltalk.jp/ 調査対象:全国、10代~80代の男女1,001名(男性367名、女性634名/ マクロミルモニタ会員) 調査期間:2022年8月31日(水)~ 2022年9月5日(月)
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