いよいよ節分!鬼のまち・京都府福知山市がPR多彩に、絵本やお菓子開発など 2月2日は「鬼鬼」の日?

小森 有喜 小森 有喜

大江山の鬼退治伝説が残る京都府福知山市が、「鬼」にちなんだまちおこしに力を入れている。地域住民や民俗学の専門家らが企画してお菓子を開発したほか、節分にまつわるオリジナルストーリーの絵本も完成。2月2日を「鬼鬼の日」とし、同月中にさまざまなイベントを催す。

大江山には、大酒飲みの鬼の頭領「酒吞童子」 を武将・源頼光らが討伐したという伝説「酒呑童子伝説」などが伝わる。大江山にある元伊勢内宮皇大神社の「三鬼打ち神事」、参拝者が「鬼は内、福は外」と言いながら豆をまく大原神社の節分祭といった伝統行事が有名で、他にも鬼をテーマにした「日本の鬼の交流博物館」もある。

市は例年、0202(オニオニ)という語呂合わせから2月2日を鬼鬼の日としてさまざまな企画や情報発信を行っている。さらに鬼のまちとしての発信を強化しようと昨年、「ONIversal(オニバーサル) city project」を立ち上げ、地域住民や市職員、民俗学の専門家らが協力して企画を練ってきた。

1月に完成したのは、オリジナル絵本「節分で追い出された鬼はどこへ行く?」。人に豆をぶつけられてて傷ついた小鬼が、心優しい鬼たちと交流しながら、節分が持つ意味などを学んでいくという内容だ。中学生の妖怪探究家として活動する関本創さんが手がけた。市内の図書館や学校で貸し出しているほか、順次全国の図書館に寄贈する。

さらに2月1日には福豆をモチーフにしたお菓子「おにさんこちら」(750円)を発売した。煎り大豆を練り込んでおり、カシス・カカオなど4種類の味がある。プロジェクトメンバーで世界鬼学会の八木透会長(佛教大学教授)は「節分には通常なら鬼たちは豆を撒かれて追い払われるのですが、本プロジェクトでは逆転の発想から、鬼も喜んで食べてくれるような美味しい豆を作りました」としている。

同日2日には市役所大江支所の職員が鬼のツノをつけて業務にあたるなど、前後の期間に「鬼鬼祭」として多彩なイベントを開催する。大江町総合会館イベントホールで2〜4日、鬼面や鬼瓦などが並ぶ展示やショートムービーの上映会など▷福知山市立図書館大江分館で18日まで、大江に伝わる三つの鬼伝説にまつわる資料を展示▷長田野体育館前で18日、スポーツ鬼ごっこ体験会▷ JR福知山駅北口すぐの観光案内所で29日まで、鬼商品特設コーナーを開設ーなど幅広く展開する。詳細は市ホームページ(https://www.city.fukuchiyama.lg.jp/site/promotion/onioni.html)で。

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