山中を彷徨っていたゴールデン 美しい毛並みに優しい性格も元の飼い主は現れず…家族になって9年「助けるつもりが助けられた」

渡辺 陽 渡辺 陽

山中を彷徨っていたゴールデンレトリバー

はるおくん(10歳・オス)は、千葉県の山中を放浪していたところを保護され、1週間保健所にいた。1歳半〜2歳くらいだった。

 

山の中にいた割にはきれいだったので、迷い犬かと思われたが、誰も引き取りには来なかった。散歩に慣れていないようで、匂いをかぎながら沢山寄り道をしたそうなので、捨てられたのかもしれない。いずれにせよ引き取り手が現れないため、2014年12月16日、保護団体が保健所から引き出した。

助けたつもりが助けられた

千葉県在住の緑川さんは、幼い頃から大型犬を飼いたいと思っていた。離婚後、自分で戸建てを購入し、職場にも連れて行ける環境になったので、大型犬を飼おうと思ったという。

「譲渡サイトで探して、はるおの写真を見た時ピンときました。大人しくて、初めての人でも飼いやすい子だと書いてありました。シェルターで初めて会った時は、『大きいな』と感じましたが、優しい顔をしているなと思いました。」

 

12月、緑川さんは、去勢手術を終えてカラーを付けているはるおくんを動物病院まで迎えに行った。

「家に来てもあまり緊張した様子はなく、カラーを付けたまま寝転がって、リラックスしているように見えました。」

名前は、「はる」という響きのものが良かったので、昭和風の「はるお」にした。

はるおくんは人が大好き。誰にでも寄って行って、撫でて欲しいとアピールする。

「吠えたり噛んだりしないし、きれいな子なので、犬が苦手な人でも『はるおくんは大丈夫』と言ってくれます。優しすぎるのか猫にも負けるし、子犬にも負けてしまいます。」

 

離婚後起業して、はるおくんを迎えた緑川さん。

「はるおは、大変な時も一緒に散歩したり、ベッドで眠ったりして心の支えになってくれました。助けたつもりが助けられました。」

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